呟き尾形のフロイトの精神分析
第5回
こころは、本能の代理
一般に、動物は、本能を媒介し、自然の一部として存在しています。
つまり、動物は自然のシステムの中に組み込まれています。
それに対して、人間は、本能が壊れたこともあり、自然から乖離して存在しています。
ですから、天然のものから、人の手を加えることで、非自然である人工物をつくって存在しています。
とはいいつつも、人間は生物であり、自然の中で生きていかなければなりません。
つまり、壊れた本能のかわりのものが必要になるわけです。
それがこころです。
動物は本能に従うことで、生きていきます。動物にとって、本能は命綱であるといえます。
それに対して、人間は、すでに本能が壊れているわけですから、命綱が無い状態となります。
人間は本能の代理として、心を作り出し、自覚のある心として、意識、また、自覚できていない心の無意識を作り出したといえるでしょう。
自覚ある心の意識の中で、自我を作り出し、これを生きていくうえでの武器とします。
自我があることで、人は、考え、社会を作り、本能がなくとも、知恵を活用し、生き残ろうとします。
ただし、本能に対して、心は根拠のない存在です。
実際、心の存在は、未だ科学的な確認はなされていません。
つまり、人間の心は空中楼閣的なものであるともいえます。
だからこそ、人間は、心の病に悩みを持たされるようになったのです。
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