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呟き尾形の犯罪心理学
第1回 
犯罪心理学 ― あいまいなものを明確にする学問

 

 犯罪心理学 ― あいまいなものを明確にする学問

 犯罪心理学は、「なぜ人は犯罪を犯すのか?」という問いに対して、あいまいなものを明確にしたいという人間の意識から生まれました。
 つまり、単なる犯罪の記録や刑罰の制度を研究するのではなく、「その行動の裏にある心のメカニズム」を探る学問です。

犯罪と規範の関係

 犯罪を考えるとき、切り離せないのが「規範(ルール)」との関係です。
 同じ行為でも、時代や社会によって「犯罪」とされるかどうかは異なります。
 たとえば、かつては「決闘」や「仇討ち」が名誉ある行為とされた時代もありました。
 つまり、犯罪とは「社会のルールを破る行為」であり、そのルール自体が変化することもあるのです。

人はなぜ犯罪の原因を知りたがるのか

 異常な犯罪が起こると、人々は強い不安と不可解さを感じます。
 その不安から逃れるために、「犯人は異常だった」「家庭環境が悪かった」など、単純で極端な答えを求める傾向があります。
 しかし、犯罪心理学はそのような単純化を避け、複雑な背景や心理の積み重ねを丁寧に探ることを目的としています。

トリビア:犯罪心理学のはじまり

 世界で初めて「犯罪心理学」という言葉が登場したのは19世紀末。
 イタリアの犯罪学者チェーザレ・ロンブローゾが、「犯罪者には生まれつきの特徴がある」と主張したことから、犯罪と人間心理の関係に注目が集まりました。
 現在では、遺伝・環境・社会・心理の多面的な要因が犯罪を生むと考えられています。

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