ゲーム小説 闇と光の円舞



 「ひ、ひぃ、た、たすけてくれぇ。そうだ! あんた警官だろ! へへ、商売柄知
ってるんだよ。おとり捜査とかに引っかからないようにね。あんたが私服を着てて
も分かるんだよ。警官が俺を殺せるはずはねぇよな! あんたらは法律の下に仕事
をしてるんだからよ。俺だって市民さ!」
 数人のボディーガードが、たった1人の非番の警官により殺された。
 その壮絶な現場に一人残された男はそんなゲスな言葉しかでなかった。
「法律? そんなものもあるかも知れないが、少なくともそれは貴様のためにある
ものじゃ無いな」
 男の無機的な声には、押さえ込まれた憎悪がこもっていた。クラウドの静かな怒
りが目の前の男にも理解できたのか、男は蛇に睨まれた蛙のように震えるしかでき
なかった。
 そして、6本の触手が闇の牙となり、男の命を絶った。
 壮絶な現場を軽く見渡すと、クラウドは触手を翼に変え、その場を飛び立った。

 それから数日後、月の明かりだけでも散歩できる夜だった。クラウドは先輩のジ
ャン・リュック・ブルーノアとパトカーを走らせパトロールしていた。
「どうしたクラウド。この前の惨殺事件以来おかしいぞ。新聞じゃ、ムーンジャッ
チメントの再来かなんて報道しているが、マスコミは気楽だよな」
「え、ええ」と上の空で返事をするクラウド。
 クラウドは先輩のジャンを信頼しており、クラウドとしては腹を割って話せる数
少ない人物であるが、自分がサイクラフト、いわゆる超能力者であることまでは
告白していない。告白する必要もなかったし、その方がうまく事が運ぶことはすで
に経験している。
「まぁ、実際何も見つからなかった訳だし、証拠がなければ法で裁けない。世の中
そんなものさ」
 クラウドはジャンの言葉に苦笑しながら頷く。
 すると、路地から女性の悲鳴が聞こえる。クラウド達はパトカーから降りて、そ
の悲鳴の先に行く。そこには覆面を被った男が女性からバックをひったくり、さら
には暴行を加えようとしていた。
 ジャンはとっさに拳銃をかまえ威嚇射撃をしてから覆面の男に警告する。暴漢は
そのまま路地裏の奥に走って逃げ出した。

 先輩に女性の保護をたのみ、覆面の男を追う(A01)    

 女性の保護は自分で行い、先輩に覆面の男を追うように頼む(B01)