クラウドの強気は根拠があった。
 サウザーの弱りようである。最初は相打ちであったものの、確実に与えているダメージは隠せない。
 彼のみなぎる力は、手負いの虎そのものである。
 手負いの虎は脅威ではあるが、冷静に対処すれば、それほど恐ろしいものではない。
 そのサウザーは片手から光を放ち正12面体の立方形のエネルギー体を造りだす。
 未知のサイクラフトではあるが、それにひるむより、クラウドはこのまま力で押すことにした。
 サウザーは正12面体にライトソードを突き刺すと、光が乱反射するように、正12面体の中を行き来すると、それが11箇所から一気に飛び出る。
 それは、光の乱舞であり、クラウドを狙ったものではあったが、散弾銃のように光の乱舞は拡散してクラウドに襲い掛かる。
 クラウドはその光の乱舞を冷静に観察し、自分が交わすべきエネルギー体が二つであることを看破する。
 クラウドは最小限の動作でその二つのエネルギー体をかわすと、サウザーの懐に入り込み、ボディーブローをクリーンヒットさせる。
「終わりだ」
 クラウドはサウザーに言うと流れるようにアッパーカットを決めた。
 続けざまに体重を乗せたエルボーを繰り出し、そのまま裏拳をヒットさせた。

 サウザーはそのままその場に倒れこんだ。
 クラウドは勝利したのだ。

 

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