クラウドの体力は限りなく限界だった。
クラウドもサウザーも、お互い、体力的、精神的に限界が近づいていることは見て取れた。
いずれにしても、的確な判断の差が勝敗を決める。
クラウドはこの攻防を長引かせることは、不利だと判断した。
その瞬間、クラウドはサウザーの足がふらつかせたスキを見逃さなかった。
クラウドは両手を組み、その両手が漆黒に染まる。その漆黒は蛇のような太い1本の触手となり、うねりを上げて竜巻の如くサウザーに襲いかかる。
「闇技 ダークキャノン」
サウザーはそれを待ち受けるように、掌をクラウドに向けると、そこから5発の光の玉が放たれる。
5つの光の弾丸は弧を描いて、闇の竜巻を避けてクラウドに突進しようとするが、光の弾丸は、大きく起動をそらし闇の竜巻に吸い込まれていった。
そして、闇の竜巻は、黒龍のようにサウザーに食いつき、サウザーを砕く!
「うわぁぁぁぁ!」
闇の波動は、サウザーの悲鳴を飲み込みながら沈黙と闇にいざなう。
「ば、ばかな。おれが負けるなんて・・・」
サウザーはそのまま両膝を突き、その場に倒れた。
それは、クラウドの勝利を意味していた。
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