クラウドはこの攻防を長引かせることは、不利だと判断した。
 その瞬間、クラウドはサウザーの足がふらつかせたスキを見逃さず、両手を組み、その両手が漆黒に染まる。その漆黒は蛇のような太い1本の触手となり、うねりを上げて竜巻の如くサウザーに襲いかかる。
「闇技 ダークキャノン」
 漆黒の蛇は鎌首を上げてサウザーに襲いかかろうとした瞬間、サウザーはそれを見越したように、掌をクラウドに向けると、そこから5発の光の玉が浮かび上がる。
「終わりだぜ!」
 サウザーの勝利を確信した笑み。
「そんなもの!」
 クラウドは全身全霊の力をこめて、ダークキャノンをサウザーめがけて打ち放つ!
 サウザーも5つの光の玉をクラウドめがけて飛んでゆく。
 5つの光と、1つの闇が衝突し、お互いが相殺するはずだった。
 しかし、それは、お互いの力が同じときである。
 闇の波動は、光を弾き飛ばし、サウザーを闇にいざなう。
「ば、ばかな。おれが負けるなんて・・・」
 サウザーはそのまま両膝を突き、その場に倒れた。
 それは、クラウドの勝利を意味していた。

 

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