クラウドはサウザーを観察する。
さっきの超能力同士の攻防は相打ちだったが、それは、相手の手の内を知らなかったからだ。クラウドはそう判断し、再び、掌から黒く丸い野球のボールほどの大きさのエネルギー体を造り出す。
シャドーシーカーはクラウドによって、決定されたターゲットを認識すると、生き物が標的へ襲い掛かるような勢いで飛んでいく。
サウザーは、シャドーシーカーを光の剣で斬りつけると、黒い玉と光の剣は相殺され消滅してしまう。
(ここまではさっきと同じだ)
「バカの一つ覚えみたいに同じ手を使ってきやがって!」
サウザーはクラウドを小ばかにするように言い放ちつつ、光の剣を繰り出すと、クラウドは、思わず掌で剣を受け止めようとする。
「オレ様の剣を素手でうけることが出来てたまるか!」
サウザーは怒りに身を任せてクラウドに腕もろとも切り裂かんばかりに剣撃をくりだした。
「かかったな!」
クラウドは掌からもう一つのシャドーシーカーを作り出し、光の剣の刀身と相殺させたあと、サウザーにカウンターの一撃を与えた。
攻撃に集中するサウザーにそのカウンターをかわすこともできるはずもなく、自らの攻撃の勢いがあだとなり、サウザーはクラウドのカウンターに倒れることになる。
サウザーはそのまま両膝を突き、その場に倒れた。
それは、クラウドの勝利を意味していた。
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