「ふん、オレ様に勝てるとおもっているのか?」
「・・・だったらどうする?」
 クラウドは不適な笑みを見せる。クラウドはサウザーを挑発した。
 サウザーは、感情を高めて戦闘能力を高めるタイプだと分析した。となれば、防御
に徹してチャンスに反撃することが、ベストであると考えた
「おもしれぇ」
 案の定、サウザーは右フックをクラウドに放つが、クラウドはそれを後ろにステッ
プして、かわす。
 だが、間をおかずに、サウザーは間合いをつめてクラウドに裏拳を放った。さすが
のクラウドも予想以上のサウザーのスピードだった。
 だが、サウザーの放つ裏拳は牽制であることを見抜いたクラウドは、サウザーの裏
拳を軽く受け流し、次のサウザーの攻撃に備えようと体制を整えようとする。
 サウザーは、間合いをつめた突進力を利用して、片足で地面を蹴り、そのまま回し
蹴りに転じる。
 クラウドは体制を整える前に繰り出された攻撃に、そのままバク転しながら後ろに
さがる!
(速い!)
 防御に専念したからこそ、サウザーの攻撃を回避し続けられたものの、もし、そう
でなければどれか3撃中2撃はクリーンヒットしていただろう。
「どうした? やる気があんのか?」
 今度は挑発するようにサウザーが言い放つ。
(オーバーアクションなのに、無駄の無い動き。あいつの戦闘センスは天才的だ。そ
れだけに、それにうぬぼれている。やはり反撃のチャンス連続攻撃のあとか・・・)
「ほらほら、考えている暇なんてないぜ!」
 サウザーは再び、フックを繰り出すと、クラウドは、サウザーの懐に入り回避する
が、サウザーはすぐさまクラウドの背中をつかみ、クラウドを抱え込み膝蹴りを繰り
出し数発クラウドに打撃を与える。
 サウザーが、クラウドの背中から手をはずし、クラウドを突き放つようにクラウド
の顎にパンチをヒットさせる。
 クラウドは、吹き飛ばされるようにそのまま仰向けにダウンした。
「はは、KOってか」
 サウザーは勝利を確信したように、不用意にクラウドに止めをさすために、横たわ
るクラウドに歩み寄る。だが、クラウドはその瞬間を待っていた。
 クラウドは身をひねりながら、体を回転させるようにサウザーの足を払うと、その
まま遠心力に身を任せてもう一回転する勢いで立ち上がると、そのまま倒れこむサウ
ザーにむけて、クラウドの体重を乗せた肘打ちを追撃すると、サウザーはそのまま吹
き飛ばされて後ろの壁にぶつかり、力なくそのまま倒れこんだ。

 サウザーはそのまま両膝を突き、その場に倒れた。
 それは、クラウドの勝利を意味していた。

ゲーム小説に  戻る

目次へ  戻る