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 ちょっと珍しい、盗人が主人公の物語。

*童話は時間のある時にごゆっくりご賞味ください。
 
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『欲張りな蝶』

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 ボォン ジョルノ、こんにちは。クニークルスです。
「こんにちは。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
《なのだ、なのだのめぐたんなのだ\(⌒▽⌒)/》
(盗賊のクーカルカだ)
「わ、盗賊さんなの?」
(そうさ。こう見えても名泥棒さ)
 名泥棒というわりには、つかまってしまっているんじゃない。クーカルカ。
《つかまるメードロボー。メードロボー(。・w・。 ) ププッ》
『欲張りな蝶は、盗人が主人公という、ちょっとめずらしいお話です』
 自分で名泥棒っていうくらいだから、悪人だものね。悪人が主人公って確かに、あまりきかないね。
「じゃぁ、僕が冒頭を紹介するね。
 むかし、むかし、白い時計搭のはるか東にある歴史ある国に、バーバチカ
と呼ばれる蝶の仙人がおりました。
 バーバチカが道端にけなげに咲く黄色い花の上に止まって羽を休めている
と、ものすごい勢いで走ってくる若者が降りました。
 若者は小脇に小荷物を抱えており、後ろから槍を持った兵士が鬼のような剣
幕で若者を追っているのです。
「まてー、どろぼー」
「誰が待つかい。このクーカルカ様に追いつけるもんなら・・・わ、あー」
 スッテンコロリン、ドンゴロドンゴコ。
 クーカルカはバーバチカが止まる小さな花を踏み潰しそうになり、よけようとし
たのですが、足を踏み外し手転んでしまったのです。 
(そこで止めるなよ。俺が間抜けにしか聞こえないじゃないか!)
『クーカルカは、このままつかまってしまいます』
《悪人盗賊がつかまって、めでたしめでたし!(*^ε^*)o♪》
(んなわけねぇだろ)
「でも、つかまったらおわりだよ、普通」
 ま、冒頭でつかまって、そこからいろいろあるんだろうね。
 ムーシコス君。
「そうだけど、どんな風になるか予想がつかないね」
《悪人盗賊は、領主さまが打ち首で、盗んだ財産はもどってきて
めでたしめでたしできまりなのだ(* ̄▽ ̄*)》
(あのなぁ、そんなはなし面白くもなんともないだろうに。
 発想が貧弱だぞ、おまえら)

『まぁ、どんな展開になるかは、読んでみてのお楽しみということで。
 あれもいい、これもいいとなってみたいものはたくさんあるでしょうが、なれるものはたった一つです。何がベストかは、なかなかわかりませんが、案外、今の自分の選んだものが一番かもしれません 』

 それじゃアルデベルチ。