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ジオン公国

 サイド3の動きに対して、地球連邦政府は経済制裁や、連邦軍による示威行動で牽制した。
 その対抗手段として、ジオン共和国は、共和国樹立時に結成された国防隊を共和国軍に昇格させた。
 これは、軍事対立も辞さないというジオン共和国の姿勢を示すものでもあった。
 しかし、その戦力は微々たるものであり、実際の武力闘争をしたとしても連邦軍に対抗しうるものではなかった。
 そのため、直接的な武力闘争ではなく、経済的な側面での牽制が現実的な手段だといえた。
 月の企業体やコロニーの商工業組織の協力することで、各コロニーからも政治的な不干渉をを取り付けた。
 事実、初代首相となったジオン・ズム・ダイクンには、地球連邦政府と抗争する意思はなく、あくまで外交によって共和国を承認させた。
 ジオンの構想としては、最終的に宇宙移民者全体の自治権を勝律させようとしたのである。
 しかし、ジオンは志なかばにして病に倒れてしまう。
 その後、次期首相になったのがデギン・ソド・ザビだった。
 デギンは、ジオンの政策を一転し、共和制から公国性に移行させた。
 そして、地球連邦とは、徹底光線を掲げ、ジオン公国の樹立を宣言したのである。