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ブリティッシュ作戦

 地球連邦軍本部ジャブローに対するコロニー落としを目的とした作戦。
 ジャブローとは、南アメリカ大陸にある、地球連邦軍総司令部である。
 天然の地下空洞を利用した難攻不落の大要塞とされ、ジオン公国は、短期決戦をするために、直接ジャブローに致命的な打撃を与える作戦として、ジャブローを撃滅する方法としてコロニーを落下させる事を決定した。

1月3日ダニガン中将率いるB主力機動艦隊は連邦軍が宇宙攻撃部隊(MS)の先制攻撃で壊滅したため、さしたる抵抗も受けずサイド2宙域に進出した。
 
 翌日の、1月4日、ブリティッシュ作戦の指揮官ダニガン中将はサイド2に駐留する連邦艦隊をミノフスキー粒子撒布下有視界戦闘によって、MS隊で攻撃すると、すぐさまMS工作隊によってサイド2の第8番コロニー「アイランド・イフィッシュ」に核パルスエンジンを装着させ、ラグランジェポイントから、地球の落下軌道に乗せる事に成功した。
 目標は、地球南米に位置する連邦軍指令本部ジャブローだったが、大気圏突入時に、落下軌道をとるコロニーに対して連邦軍はティアンム艦隊による直接攻撃や地上からの核ミサイルの発射など迎撃をくわえた。
 その結果、コロニーをアラビア半島上空で崩壊させジャブローの直撃だけは阻止することに成功した。
 1月10日、コロニーの残塊が相次いで地球に墜落。3つに崩壊したコロニーの前部分は、オーストラリアのシドニーに落下、大陸の3分の1が、また落下中に分離したコロニーの破片により北米大陸の4分の1が壊滅した。
 第一次被害による死傷者、行方不明者は3億2千万人、気象変動などの第二次被害者は20億人に至った。
  1月3日から10日までの一週間戦争?において総人口のほぼ5割にあたる
55億人が死亡したとされている。
 いわゆる、このコロニー落としによって、オーストラリア大陸の16%が消滅し(シドニー湾と呼ばれる直径500kmのクレーターができた)、崩壊の際に発生した無数の破片は地球全土に降り注いだ。
 そして2次被害として衝撃波や津波、気象変動などが発生し、地球に対して長年にわたって多大な悪影響を及ぼし続けた。また、地球の自転速度すら速められたと言う。
 ブリティッシュ作戦は連邦のコロニー政策を根底から崩壊せしめ失墜させたばかりか、地球環境の悪化はアースノイドの不満を募らせ、ジャブロー直撃は免れたものの連邦軍の地上・海上兵力に大打撃を与えた事で一見成功したかに見えた。
 しかし、ジャブロー直撃に失敗した事は後々ジオン軍の首を閉める事となる。