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データ改ざんについて(東京電力の場合)その3

 

 

 ●データ改ざんについて(東北電力の場合) その3

 さて、東北電力でも、緊急停止があったにもかかわらず、緊急停止未報告というものがあります。
 原子炉が緊急停止した際、法律で定められた国への報告が行われています。
 しかし、東北電力は、東北電力女川原発1号機で1998年6月、原子炉が緊急停止したのに事実を国などに報告せず、隠ぺいしていたことが2007年3月12日までの社内調査で分かったそうです。
 東北電力は原子炉緊急停止を速やかに国に報告するよう求めている原子炉等規制法に違反していた疑いが強いとしているそうです。

 東北電力によると、女川1号機は98年6月11日、夏場の電力需要増加に備えた検査のため発電を止め、原子炉を停止させる作業をしていたそうですが、何らかの理由で原子炉が緊急停止したそうです。 
 緊急停止であったにもかかわらず、東北電力は、同日、ウェブサイト上に「予定通り停止にした」とする広報文を発表しその後、6月17日に発電を再開したそうです。
 さて、この報告をしないと決めたのは当時の発電所長だったそうです。
 東北電力は、当時の原発所長が隠ぺいを判断し、本社への報告などはなかったと主張しているそうです。
 東京電力が原発の緊急停止を隠ぺいしてた事実が報道されたのを見た当時の原発所員が2007年3月5日に「過去に経験がある」と自己申告がされたそうです。
 当時の所長ら関係者への聞き取り調査などで隠ぺいが、2007年3月12日に判明したそうです。
 もちろん、原子炉等規制法は事故などで緊急停止した場合は国への報告義務を課しています。
 ですから、経済産業省原子力安全・保安院は義務違反の疑いが強いと判断が可能です。
 保安院によると、中性子の測定装置が異常を感知したために緊急停止したとみられるそうです。
 東北電力は、電力使用量がピークに達する夏場に向け機器の点検をしていたが、そのまま点検を終えて発電を再開したという。

 東北電力の小林邦英常務が12日朝、県環境生活部を訪れて「このようなことになり深くおわびする。本日中に詳しい調査結果を報告したい」と謝罪。県側は「報告がなかったことは、残念で遺憾」と話したそうです。
 さらに、女川原発3号機で2003年3月、定期検査中に制御棒が誤作動し、5本が押し上げられたと発表したそうです。
 当時、核燃料は外されていたため、原子炉の緊急停止などは起こらなかったことから、国への報告対象となるトラブルではなく、公表もされていなかったそうです。
 しかし、東北電力は、経済産業省原子力安全・保安院に報告、詳しい原因について調べているそうです。 
 また、同種のミスは、東北電力女川原発1号機でも1988年、1991年、同じ弁の操作ミスで制御棒抜けが発生しているそうです。

 多くの人が認識しているように、原発事故は大被害を呼び起こします。
 それを防ぐためには、緻密な作業と高度な技術、なによりも、細心の注意が必要です。
 仮にミスがあったとしても、それをフォローする体制こそが原発事故を防ぐ最大の方法ですが、それが怠っていたということは、残念ながら事実のようです。
 こうした状況を打開するために、私たちのできることは、原発の運営に関心を持つことが第一歩だと思います。
 できることなら、原発オンブズマンが必要なのかもしれません。


 

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