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呟き尾形の哲学講座
第15回 プラトンの歩み

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
ブォン ヌォーヴォ ミッレンニォ!! あけましておめでとう。
「あけましておめでとうございます。ムーシコスです」
《おめでとーなのだ( ^_^)<パン:*:ミ★,.:*:ミ☆》
『明けましておめでとうございます。
 旧年に引き続き、今年もよろしくお願いいたします』
 さて、今回はプラトンの何について講義するのかな?
 シニョール 呟き尾形。
『お、なんだか妙に素直に講義を受ける姿勢ですね、クニークルス』
「お正月気分が抜けてないだけじゃないかな。なんだか太ってない?」
《クニークルスはでぶっちょウサギなのだ》
 し、失敬な・・・。ほら見てのとおり、体重計にのっても・・・
   ∩∩
 _o(。。)oヨイショ

            ∩ ∩
 ヒイィィィ!!!!(゜ロ゜ノ)ノ
《見事にでぶっちょだね》
          ∩ ∩
 ε=ε=ε=ε=ε=┌(T∇T)┘おぼえてろー
「あ〜あ、どこかにいっちゃった」
『おほん、新年早々騒がしいのが去ったところで、
 プラトンがどのような経緯でプラトンの哲学が構築されたかということ
について、講義を進めたいと思います。
 ペロポネソス戦争後、師、ソクラテスが民主派によって処刑されること
で、政治に絶望しました』
《そうなのだ。カッコいいソクラテスが処刑されるなんてぜつぼーのどん
ぞこなのだ(○`ε´○)ぶーっ》
『師の没後、プラトンは、難を逃れてほとぼりが冷めるのをまちました』
《およよ、なんでプラトンが逃げるのだo(・・)oナゼ?》
「それはね。ソクラテスの罪状が”青年を害し、国家の神々を信じないで、
新しいダイモンを持ち込む”という容疑で告発されたからだよね」
『そのとおりです。ソクラテスの哲学を受け継ぐ弟子、プラトンもまた、
民主派から言わせれば罪人だったわけです。
 それで、ほとぼりが冷めると、プラトンはアテネに帰国し、多数の著書
を手がけ、師、ソクラテスの学説を発展させます』
《あれれ、そんなことをしても大丈夫なの?》
『所詮、ソクラテスを処刑に追い込んだ人たちは、ソクラテスの哲学では
なく、自分の権力を脅かす修辞の持ち主、ソクラテス本人が邪魔だっただ
けなのです。
 プラトンがその後生き延びることができたのは、政治というものに口出
しはしても直接的にはむかうことが無かったからだといえるでしょう。
 後に、プラトンは、シチリア島に旅をして、僭主ディオニュシオスと親
交を持ち、自ら構想された理想をこの僭主によって実現されることを期待
をしました。が、みごとに僭主の野望によって、哲学者の理想は裏
切られ、逮捕されてしまいます。
 その上、奴隷にされるところでしたが、友人の助けでかろうじてアテネ
に帰国しました』
《なんだか、プラトンって運がいいのだ( ̄0 ̄;)ホォォォ》
『たしかにそうですね。プラトンは現実の批判よりも、むしろ、理想とは
何かを突き詰めて、あるべき姿そのものを考察しつづけた哲学者らしい存
在だったから必要以上に追う必要も無かったのかもしれませんね。
 これでプラトンも懲りたのか、帰国後。アカデメイア(学園)を創設、
哲学、数学、天文学などを教授、研究する傍ら、政治家、法律家など国
家の指導者的人材育成に尽力を尽くして後半生を過ごしました。
 プラトンは哲学者による政治を理想とし、「善のイデア」を最高の実
在するとする観念論的理想主義を唱えました。
 実は、僭主ディオニュシオスが急死後、ディオンに招かれ、短期間、政
治顧問を務めた(BC367)こともありました。それによって、プラトンは
自分の理想の政治を推し進めようとしましたが、現実は彼の理想とは程遠
く、失意のうちに帰国ししました』
「理想だけじゃ政治はダメってこと?」
『これは、あくまで私見ですが、政治に理想や理念は必要ではありますが、
それよりも、まず現実が重要ではないかと思います。
 哲学は考察することが主となりますが、政治は考察することよりも、む
しろ行動を伴う決断が主となります』
「理想で納得したことでも、すぐには行動には移せないものね」
『その通り。
 そうそう、プラトンは生涯結婚しませんでしたが、アカデメイアは彼の
甥が継ぎ、6世紀前半まで、存続したそうです。
 彼の弟子の中、最大の人物がアリストテレスでして、プラトンがソクラ
テスの哲学をより洗練させたように、アリストテレスもプラトンの哲学を
洗練する人物となりますが、アリストテレスの紹介はプラトンの哲学の講
座が終わってからにしましょう。
 次回からはプラトンの哲学について講義していきたいと思います』
《これをよんでいる、みんなはわかんないことはなかったか?
 めぐたんは、わかんないことばかりなのだ。
 もしあったら、めぐたんが代わりに質問するからメールをするのだ〜。
 それと、とってもむずかしー意見や質問をして、呟き尾形の困る顔を見
るのもけっこー楽しいから、とってもむずかしー意見や質問もあったらメ
ールを送るのだ。
 それではさらばなのだ〜。
 ゚★。.:*:・'゚☆。.:*:・'゚ 。.:*:・'゚☆。.(ノ ̄▽ ̄)ノキラキラワープ☆》

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