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呟き尾形の哲学講座
第79回 中世哲学 教父哲学 フィロンの与えた影響

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、何についてなの?」
『今回は、フィロンの思想についてお話したいと思います』
《ふに、フィロンもしそーのーろうになやんでたのか(。>ω<)》
 ちがうよ、めぐたん。
「たしか、フィロンは、ギリシア思想に由来するロゴスやイデ
ア論の概念をユダヤ教思想の理解に初めて取り込んだんだよね」
『はい。
 フィロンはプラトンの著作とくにティマイオスに影響を受けた
といわれています。
 これは、フィロンが旧約聖書とプラトン哲学が調和的であると
考えました』
《どーしてなのだ?(@0@)》
『フィロンは、 プラトンを”ギリシアのモーセと呼んで、
プラトンの思想にモーセが影響を与えたと考えたのです』
「ええ? そうなの?」
 そんな、考えの根拠となるものは存在しないよ。
 ムーシコス君。
『はい、むしろ、プラトンの思想の中のイデアは、イデアそれ自
体としてあるものですが、フィロンのいうイデアは、イデアそ
れ自体としてあるものではなく、あくまでも、イデアとは、神
の精神であり、人間のロゴスの中に存在しているものだったと
しています』
《そういえば、なんかちがうような気がするのだ(||@Д@)》
「たしかに、
第14回から21回のプラトンには、モーセという言葉も出て
こなかったよね」
『そうですね。
 とはいいつつも、フィロンは、永遠のロゴスは、神の像である
とともに世界の現像でもあり、神と人間界を媒介するものである
と考えたのです』
《フィロンって、結構頑固なのだ┐('〜`;)┌》
『かもしれません。
 そして、フィロンは、ロゴスが神の言葉である、という思想は、
後にキリスト教において、イエスが天地の創造に先立って存在し
たという先在のイエスの思想と結びつき、イエスがロゴスである
という思想にいたったわけです。
 それだけでなくフィロンの著作は、初期キリスト教と教父たち
の思想、いわゆるアレクサンドリア学派に大きな影響を与えまし
た』
 じゃ、今回はここまでだね、
 それじゃ、アリデベルチ。
 

★★★

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