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呟き尾形の哲学講座
第78回 中世哲学 キリスト教とギリシア哲学

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、何についてなの?」
『フィロンの哲学について、お話したいと思います』
「フィロンの哲学ってどういったものなの?」
『まず、中世哲学は、ギリシア哲学を継承しました』
《ふに、けーしょーというと軽い怪我のことか?(>ω<)》
 それは、軽傷だよめぐたん。
 引き継ぐという意味の継承。
《どっちも、にたようなものなのだ( ̄ε ̄;)》
「ちがうとおもうけどなぁ・・・」
『続けます。
 ギリシアの哲学は自然を出発点として、ロゴスないしラティ
オ(理性)によって、変化する世界にある存在者の中に、普遍
的な本質を見出すことを目指しました』
「たしかに、ギリシア哲学の哲学者って、自然を出発点にして
るよね」
『はい。
 そして、必然的な本質を見出すこと、そして、その知を通
して永遠なものの獲得を目指したのが、ギリシア哲学だったと
いえるでしょう』
《そうだったのか(゜ロ゜ノ)ノ》
「すっかり忘れてたの? めぐたん」
《にゃはは、こまかいことはきにしないのだヾ(▽⌒*)》
『さて、その一方で、ユダヤ教から生まれたキリスト教は、
旧約聖書にしるされた救いの約束を成就すること、そして、
イエス・キリストという救済者の到来により、普遍的で、
最終的な救済がもたらせるという教えでした。
 キリスト教の教父たちは、ギリシア哲学の知とキリスト教
の信仰の認識原理を調和させることで、キリスト教的な価値
観の確立しようとしました』
 つまり、キリスト教の布教に、ギリシア哲学を利用した
ってことだね、シニョール呟き尾形。
『そのあたりは、判断が難しいところです。
 多くの人がキリスト教に哲学を見出したともいえますし、
たまたま、中世哲学において、哲学者が、教父とよばれる
ひとだったともいえるからです。
 もちろん、クニークルスがいうようなことかもしれません』
「そういえば、哲学者って、社会的地位が安定していると
いうか、なにか生活に余裕がある人がおおかったものね」
《ふに、でも樽の中に住んでいた、びんぼーな人、いなかった
け?(o ̄_ ̄o)》
「ああ、ディオゲネスだったよね。
http://homepage2.nifty.com/SON/tetugaku/TETU45.htm
 でも、なんというか、あれは、貧しいとかそういったレベ
ルじゃないような」
 自分の哲学を実践した。って感じだね。
 ムーシコス君、めぐたん。
『そうですね。
 で、話をもどしますと、アレクサンドレイアのフィロン
は、旧約聖書を注解するのに比喩的解釈を多用します。
 旧約聖書んい記されたモーセやアブラハムの生涯をアレ
ゴリー的解釈を活用することで、現象界からイデアへとい
たるプラトン主義的な神概念を一致させようとしたのです』
《あれごりー? なんだか聞いた事があるような・・・(◎_◎;) 》
 あ、きっとそれは、メグマガちがいじゃないかな。
 めぐたん。
《めぐまが違い?Σ(○ロ○)》
「アレゴリーは、小説を書こう! の寓話法のことだよ。
http://homepage2.nifty.com/SON/novel/novel61.htm 」
《おお、そういえわれれば、そうなのだ》
『まぁ、旧約聖書の中に描かれているモーセやアブラハム
の生涯を、例え話にして、実際、今、生きている人々に、
キリスト教の教えを伝えるという方法ですね』
「直接、むずかしい理屈をきかされるより、例え話
の方が、わかりやすいものね」
『そうですね。
 ギリシア哲学は、主体的に哲学を学ぼうとする人が対象
となっていましたが、中世哲学において、キリスト教との
融合により、布教の一つとして、哲学が組み込まれたといえ
ますし、哲学と宗教の融合こそが、中世哲学の最大の特徴
だともいえるでしょう。
 そして、アレゴリーにより、ギリシア思想に由来するロゴ
スやイデア論の概念をユダヤ教思想の理解に初めて取り込ん
だのです』
 じゃ、今回はここまでだね、
 それじゃ、アリデベルチ。

★★★

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