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呟き尾形の哲学講座 
第159回 近世哲学 パスカル 晩年

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★

「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回は、パスカルの晩年の話になっていたけど、続きはある
の?」
『はい。
 パスカルは毎度の食事は、きちんと一定の量をはかって決め、
食欲の有無などには関係なく必ずそれだけを食べたそうです。
 たとえ食欲があっても、絶対にそれ以上は口にせず、また逆
に、食欲がなくても、必ずその量だけは食べたそうです』
《腹八分目だけじゃないんだな(;'◇')》
『パスカルは、満足させねばならぬのは胃であり、食欲ではない、
と考えたようです。
 このことに代表されるように、食欲のみならず、一切眼を愉
しませる余計物は不用といい、壁掛けなども撤去したそうです』
「徹底してるね」
『さらに彼は常時内側に釘の出たベルトを巻き、すべての心意
をひたすら神のことに集中させようとしていたそうです。
 気のゆるみなどを感じたとき、彼はベルトを肘で突いて、激
痛で我に返るようにしたとのことである』
《やりすぎじゃないのか?・・・(;¬_¬)》
『パスカルは、死に近くなると、肉親や友人の愛情までも頑な
に拒否したそうです。
 パスカルは生涯独身でしたが、結婚は一種の殺人、従って神
殺しだとまで言い切っているそうです』
《なぜなのだ?Σ( ̄◇||||)エッ??》
『妻を愛する夫は、それだけ神を忘れ、神殺しにつながる、と
考えたかだそうです。
 パスカルの晩年は、パスカル自身は乗合馬車の創業6ヶ月後に、
体調がいよいよ悪化し、死去。39年の生涯を閉じたました。
 そんなパスカルは、書物の内容についてのノートや、様々な
思索のメモ書きを多数記しました。
 しかし、もともと病弱な体質もあり、体調を崩しており、そ
の書物を自力で完成させることができなかったそうです』
「じゃぁ、未完成のままってこと?」
『いいえ、
 ノート、メモ類は、パスカルの死後整理され、瞑想録、パン
セとして出版されることになりました』
《死んだあとも出版されるのはすごいのだ\(〇O〇)/》
  パンセは、人間存在のもつ矛盾が信仰の飛躍を通じて、キ
リスト教の愛にいたってはじめて解決できると説いているんだよ
ね、シニョール呟き尾形。
『そうですね。
 パンセに残された深い思索の痕跡が、後々まで人々の思想に大
きな影響を与え続けることになったともいえるでしょう』
 それじゃ、アルデベルチ。
★★★


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