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呟き尾形の哲学講座 
第158回 近世哲学 パスカル プロヴァンシャル書簡 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回は、パスカルの晩年の話になっていたけど、続きはある
の?」
『はい。今回は、パスカルの晩年について、お話したいと思い
ます』
「たしかパスカルは若くして亡くなったんだよね」
《ぐすん(。>ω<)
 かわいそーなのだ(o−Д−)》
 で、どんな晩年だったの?
 シニョール呟き尾形
『パスカルの実姉ジルベルトのパスカル小伝によると、パスカ
ルの晩年の禁欲主義者としての徹底したものだっと思われます』
「というと?」
『パスカルは官能の快感、欲望の満足ということは、すべてこ
れを悪としてしりぞけていました』
《それは、うれしーことやたのしーことも含めて?(?_?)σ》
『はい。
 ただ、これは、晩年に始まったことではありません。
 もともと、パスカルが若いころ、パスカルの一家がルーアンで
生活をしていたころ、ジャンセニスムという神の恩寵について弁
護する論を展開しつつ、カトリックのなかでももっとも禁欲的な
一派に共鳴したことが影響したと考えられます』
《残暑セミ蒸す?(゜Д゜)・・・・・・??
 夏が熱いからセミを蒸すなんて残酷なのだ(;`O´)o<》
 ジャンセニスムだよ、めぐたん。
 なんでも、17世紀以降流行して、カトリック教会によって異端
的とされたキリスト教思想だそうで。
『そうですね。
 ジャンセニスムの人間の自由意思を否定し、恩寵を重視する思
想とされています』
「どうして異端だといわれたの?」
『ジャンセニスムとイエズス会の対立が大きな要因だっと考えら
れます。
 ジャンセニスムは、イエズス会員の道徳教説が信徒の堕落を招
いていると考えており、イエズス会は、それに強く反論し、逆に
激しい攻撃にさらされました。
 パスカルは、匿名で、田舎人への手紙とよばれるプロヴァンシャ
ル書簡を書いて反論し、イエズス会のたるんでしまっていた道徳
観を非難したため、広く議論が巻き起こったそうです』
 この書簡は有名なんだよね。
 シニョール呟き尾形。
『はい。
 プロヴァンシャル書簡は、パスカルの書簡集で、匿名で執筆公
表しされました。
 そして、後にルイ・ド・モンタルトの筆名で1冊にまとめられた18
通の論争書です』
「なんで、パスカルじゃなくてプロバンシャルなの?」
『まずは、書簡は匿名であったからパスカルの名前はなのれなかっ
たのでしょう。
 そして、最初の10通が、田舎の友、プロバンシャルにあてられた
形式を取っているのでこの名があるそうです。
 パスカルの父が没すると妹のジャクリーヌとともにパリのジャン
セニスムの本拠ポール=ロワイヤル修道院をしばしば訪れたそうで
す。
 妹のジャクリーヌがまず、修道院に入っのちにパスカルも決定的
回心によって修道院の客員になったという経歴があるそうです。
 こののち、パスカルは、死までの数年間は、無神論者にたいして
キリスト教の真理を説く覚書をつづり、キリスト教を擁護する書物
の執筆に着手しました』
 それじゃ、アルデベルチ。


 
★★★


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