ホーム > 目次 > 呟き尾形の哲学講座 


呟き尾形の哲学講座
 190号  近世哲学 デカルト デカルトが残した問題 2

 

 

メルマガ購読・解除
呟き尾形の哲学講座
読者購読規約
>> バックナンバーpowered by まぐまぐ!
 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人



★★★
『こんにちは。呟き尾形です』
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(v^ー゜)》
「前回はデカルトの哲学が残した問題点についてだったよね。
 一つ目は、哲学は何を根拠にするべきかという問題が出たん
だったよね」
《じゃ、二つ目は?(・vv・) ハニャ???》
『二つ目の人間の理性は理性が生得観念として備わっていること
を前提としたことというのは、人間の理性はそもそも、生得観念
として存在しているのかということについて、デカルトは前提と
したため、答えられないということです』
《セートクカンネン?(?Д?)
 寒天の安売りか?(゚ペ)?》
 もしかして、セールス 寒天と聞き間違ったかな。
 生得観念だよ、めぐたん。
 生れながら人間精神に内在するとされる観念のことだね。
「えっと、学習されるんじゃなくてもってうまれた観念があるっ
てことだね」
『そうですね。
 デカルトは、アリストテレスの経験主義的原則、つまり、人は、
知覚的な経験によって、対象から受け取った情報なしに人は思考
することはできないというすべての観念は経験を通して獲得され
るという立場に反対しました』
「えっと、精神は、実体として精神そのものに、持って生まれた
観念がある。ってことだね」
『そうですね。
 実体としての精神というのは、理性の力によって、精神がすで
にあるということですね』
《ふに、どこが問題なのだ?(((?д?;)))》
『生得観念の問題点は、デカルトの生きていた当時の飛躍的な数
学、幾何学、自然学の発展が背景にあります。
 数学、幾何学、自然学によって、当時の人々は、人の意見は十
人十色ではなく、数学、幾何学、自然学によって、同一の結論に
到達する考えが広まることでで、イデア的な真理の存在を信じら
れるようになりました。
 このことは、観念の源泉を理性として、人は特別な存在であり、
動物とは区別された人間の本性として出されたわけですが、
 のちの哲学としての経験論は、アリストテレスのよう知覚的経
験によって対象から受け取った情報なしに人は思考することはで
きないというものがでてきました。
 この問題は、これからの哲学講座でもときおり出てくると思い
ます」
《ふに、よくわからないのだ(。-`ω-)ンー》
 デカルトは生得観念を前提としたことが、生得観念じゃない意
見と対立する問題がでたってことだね。シニョール呟き尾形。
『そうですね。
 三つ目の問題点は、デカルトの哲学において、思考する精神と
広がりを持つ物質を互いに排除しあう実体としたことによって、
観念論と唯物論の対立を生みだしたことにあります』
 それじゃ、アルデベルチ。
 
★★★


        前へ       次へ     

質問、感想などは 、呟き尾形の哲学講座 掲示板に書き込みしください。

 

目次へ戻ろう