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マグニチュードπ
 
善意による助け合い



 

マグニチュードπ 偽善の意識


★★★ツイッターに呟いた、マグニチュードπ★★★

★★★ここから★★★
123-1 一通り仕事終えた後、お寺に戻る。人がさらにふえていた。ともかく、まずは挨拶。後は案内。すると、自分の名前を呼ぶ声がする。 #MAGNITUDE_P


123-2 幼馴染のAが何十年かぶりに目の前に現れた。 #MAGNITUDE_P

124-1 きけば、東名の避難所で避難していたという。水が引いてお寺まで来て見たとのこと。おにぎりを人数分欲しいといわれ、いそいで厨房に頼んでみた。 #MAGNITUDE_P

124-2 厨房はせわしくおにぎりをつくっていた。次のおにぎりを作るためにお米も炊いていた。お寺に避難し始めてからずっと作り続けているのだから、疲れがみえなくもないが、避難している人たちのために頑張っていた。 #MAGNITUDE_P

124-3 事情をはなしたら、今、米を炊いているので炊けたら優先的に作ってくれることになり、人数を伝えおにぎりを渡せた。 #MAGNITUDE_P

124-4 幼馴染のAは、お礼を言いながら、おにぎりをうけとり、できれば、他の人の分ももらえないだろうかといわれた。聞けば、歩けない人はが避難所にいるという。厨房に頼んでみたが、お米が炊けるまでおにぎりが作れないとのこと、お米が炊けるまでまってもらうことにする。#MAGNITUDE_P

125 自分の名前を呼ぶ声がする。振り返ると見覚えがあるようでないような男だ。名前をきくと幼馴染のAだった。Aが言うに、子供と一緒にいて、自分はいいが子供が5人いて、おにぎりを食べさせたいとのこと。子供をあづかっているのだろうとおもうことにして5つ渡した。#MAGNITUDE_P

★★★ここまで★★★


 震災後、すぐに停電になり、断水になった。
 プロパンガスがかろうじて使えた。
 震災から2,3日、支援物資はこなかった。
 つまり、食糧などない状態だったわけで、何もなければ、誰も食糧に在り付けない状態といえただろう。

 そんな中、中下の人たちは、臨時の避難所になったお寺に、自前の米を持ち寄って、炊き出しをしていた。
 お寺も、そもそも避難所ではなかったものの、お寺の善意で、臨時の避難所になったという経緯がある。
 炊き出しをしていた人たちは、それこそ寝ずにお米を炊き、おにぎりを握っていた。
 握ったおにぎりは、なるべく多くの人に配っていた。
 義務によるものでもない。
 まさに、善意による助け合いがあったというのは、大災害の中の救いだった。
 
 それにしても、行政は何をやっていたかはよく分からない。
 なにかやっていたかもしれないが、ほんとに、行政は何もしてくれなかったのは事実だ。
 被災したから何もできない?
 となると、避難所でいろいろボランティアをしていた人は、被災していなかったのだろうか? という話になる。
 後で話を聞くと、生きている人の支援よりも亡くなった方の遺体探しを優先させていたというような話も聞くが、他にもいろいろ要因はあるようだ。
 行政の経費節減のために、さまざまな権限を、まちづくり協議会に渡していたことと、区長や市民センターに市の行政が被災の対応すらも移譲したと思い込んでいたということだろう。
 もちろん、区長も市民センターも市からそんな仕事を頼まれてもいないし、実際何の権限もない。
 が、市は権限もなにも移譲せずに、行政がやるべき仕事を区長や市民センターに丸投げしたと思い込んでいただけの話だ。
 丸投げならまだいい。
 丸投げしたつもりになっている、つまり、区長も市民センターもそんな話を聞いていないわけで、その結果、支援に空白ができるという悲劇が起きてしまったわけだ。
 自然災害はどうしようもないが、支援の空白による被害は人災だといえるだろう。
 しかし、多分、市はそんなことは知ったことではないだろう。
 なぜなら、何にも反省も対策もうっていないからだ。

 行政の支援がないなか、市民は善意で助け合ったというのは、何とも皮肉なことだ。

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