こんにちわ。呟き尾形です。
共謀罪について 01 の続きです。
共謀罪について、さまざまな疑問についていろいろと考えていこう思います。
まず、なぜ、今、組織的な犯罪の共謀罪を新設するのかという疑問があります。
これについては、国際組織犯罪防止条約において、一層効果的に国際的な組織犯罪を防止し、これと戦うための協力を促進することを目的とする国連条約があるからだそうです。
この条約については、その締結について国会の承認を得ているということもあり、共謀罪の新設がいそがれているというのが政府の事情です。
これは、近年、重大な犯罪の共謀等を犯罪とすることを義務付けています
特に最近の組織的な犯罪は、計画や準備段階に関与する者が多く存する一方で、計画性が高度であり、組織の指揮命令等に基づいて行われることから、犯罪の実行に至る可能性が高いからだといわれています。
また、ひとたび犯罪が実行されると、重大な結果や莫大な不正な利益が生ずるともいわれています。
この重大な結果や不正な利益を未然に防ぐためには、犯罪の実行に着手する前の段階の段階の一定の行為を処罰の対象とすることが必要だと考えられるわけです。
そこで、効果的に国際的な組織犯罪を防止するため、この条約が義務付けるところに従い、「組織的な犯罪の共謀罪」を新設する必要があるのだといわれています。
が、しかし、組織犯罪という名前がありながら、その組織は明記されていません。
組織の条件は二人以上といぐらいです。
すると、たとえば、会社のいやーな上司に嫌気がしている同僚と仕事の後に
飲んで、「一度ぶん殴ってやりたい」「本当」と意気投合したら
「傷害の共謀罪」。
近所に高層マンションの計画され、ご近所が日陰になってしまう。
マンションの建設に一緒に反対しませんか、と相談するだけでも、
「威力業務妨害の共謀罪」
食品メーカが不正としたり、健康に悪いと判断できることを
根拠に、その商品を買わないように不買運動を相談するだけで
も「組織的威力業務妨害の共謀罪」。
居酒屋などで、「あんなやつ殺してやりたい」と愚痴をいって
それに同意しても、「殺人の共謀罪」!
ということもありうるわけです。
で、上記のことから、共謀罪が適用されたとき予測される問題点をあげます。
・盗聴法の乱用(通信傍受の正当化)
・卑劣なスパイ横行(裏切りと不審の社会の推進)
・相互監視社会の成立(スパイ密告社会へ)
・共謀法による処罰を言論の自由の抑止力にされる
ということがいえると考えられます。
もちろん、共謀の対象となる犯罪が重大な犯罪に限定されているから問題ないとされています。
しかし、重大な犯罪というのは、懲役4年以上の犯罪ということになり、おおよそ、テロとは無関係そうな犯罪まで共謀罪の対象になってしまいます。
目的は、テロ犯罪の防犯が、なぜか国内の国民を取り締まる法律にすりかえられてしまうのです。
さらに、捜査というものは捜査機関にとって事実関係が不明であるからこそ行われるわけです。
すると、犯罪の実行犯ないし、犯罪の実行を準備した関係者が被疑者と目されてしまいます。
どういうことかというと、ちょっと接触した人間でも、捜査の対象となり、これまでは、聞き込みぐらいのことが、共謀の可能性ありということで、捜索差押や逮捕されるといったことが発生しうるわけです。
これは、権利・自由の制約を受け、なにより、冤罪、そして別件逮捕の枠を広げる事になります。
さらに、一般に、「逮捕される」ということは、事実関係を知らない人からの、社会的評価が下がるのは自明です。
共謀罪について 03
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