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小説を書こう!
第32回
 修辞法について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★

 ボォン ジョルノ、こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、表現技法の紹介。だったよね。
 表現技法というとどういうこと?」
『そうですね。まず、修辞法というものについて知っておくことは、小説を
書く上で損は無いと思います』
「修辞法?」
 それはね、ムーシコス君。文章に説得力とか魅力を与える技術のことさ。
レトリック。とも言うね。
『そうですね。クニークルスの言うとおりですね。
 ただ、レトリックというと、詭弁。と誤解される場合があるので、修辞法
です。ということを明言しておきます』
「詭弁と修辞法は違うの?」
 本質的におんなじかもしれないね(*^.^*)
『い、いや違いますよ。
 詭弁は間違ったことを、あたかも正しいように言う弁論です。
 対して、修辞法は言葉を効果的に、適切に表現する技法です』
「う〜ん、なんとなく、違いはわかったような気がする」
 まぁ、意図的にだまそうとするか、結果的にだますかのちがいだね。
 だって、小説を書くことって、ウソを書くことでしょ。
『はい。でも、ウソだからといって、間違いとはかぎりません、ここを履き
違えないようにしてくださいね。クニークルス』
 シー。わかりました。
「じゃぁ、レトリックについておしえて」
『はい。まず、本来、文章というものは、たいてい簡潔で平明な文体で書く
ことが望ましいといわれています』
「なんでだろう?」
 分かりやすいからさ。文章は、原則、文字だけで意思を伝える為に、論理
性と客観性が求められるんだ。
 その為、出来るだけシンプルな方がわかりやすい。
 極端な話、必要なことを箇条書きにするのがベスト。長い文章は、解釈に
多様性がでるから、どうしても読み手の主観に訴えなくちゃいけないし、ミ
スしやすい。伝えたいことだけを書くのが一番いい。
「へぇ」
『そうですね。ただ、箇条書きの小説なんて味気ないわけです』
「たしかに、読みたいと思わないよね」
『そうですね』
 でも、既存の修辞法を学んでも意味が無いんじゃない?
 だって、小説は作者の個性を文章で表現するわけだし。基本的で同じよう
なレトリックは月並みな文章になるだろうし。
「だったら、これまでの表現方法を基本的で同じようなレトリックを学ぶの
はあんまり意味が無いんじゃない?
『いいえ、そんなことはありません。
 新しい表現を生み出すためには、今まで人々が長い歴史で培った、さまざま
な方法を踏まえておくことが必要ななのです』
「あ、確かに、知っておくことは損じゃないし、自分で考えたと思っていた表
現が実は過去にあった。なんてこと、あるだろうしね」
『はい。
 あ、ただ、レトリックだからといって堅苦しいものではありません。
 ”注意一秒、怪我一生”や”飲んだら乗るな、飲むなら乗るな”や、”赤信
号、みんなでわたれば恐くない”などすらレトリックが使用されています』
 まぁ、レトリックとはいいつつも、特殊な技術。ってわけじゃないんだね。
『はい。使用することは難しいことではありません。
 ただし、難しいとされるのは、効果的にレトリックを小説の中で使用するこ
とです。
 意味も無く乱用すれば、悪文になるわけです』
 とりあえず、紹介する修辞法は、
 ・呼びかけ法、詠嘆法
 ・皮肉法、風刺法
 ・あざけり法、毒舌法
 ・対象法、対句法
 ・漸増法、漸降法
 ・引用法、繰り返し法
 ・擬人法、擬物法
 ・空想法、現在法
 ・疑問法、倒置法
 ・省略法、断除法
 ・誇張法、矛盾語法
 ・緩叙法、えん曲法
 ・形容語句法、美称法
 ・警句法、音韻法
 と、あります。
 それじゃぁ、アルデベルチ

 




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