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小説を書こう!
第33回
 修辞法について:呼びかけ法、詠嘆法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★

 ボォン ジョルノ、こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、表現技法の紹介。だったよね」
 えっと、今回は、その中でも、呼びかけ法、詠嘆法だね。
『呼びかけ法や詠嘆法とは、読み手に話しかける修辞術です。
 たとえば、小説を読んでいく中で、直接的あるいは間接的に、小説を読んで
いる”読者”に語りかける修辞法です』
「どういう風に?」
『書き手が、読者に対して質問したり、語りかけるように。
 ですね。
 小説における説明で、”○○だろうか?”と質問したり、”ここでちょっと
読者も考えて欲しい”とか言うように語り掛けるように行うのが呼びかけ法。
 ちょっと変わったものでは、登場人物が読者を意識したような台詞や思考と
いうものもあります』
「呼びかけ法にはどういった効果があるの?」
『ズバリ! 読み手の注意をひきつける効果が期待できます』
 いきなり、質問されちゃ、考えるしね。
 でも、二度も三度も質問されちゃうとうんざりだね。
『そうですね。ですから、呼びかけ法は、小説の中でも特に読者に注意をひき
つけたいところに使うべきところです。
 もちろん、さまざまな効果的な使い方が考えられます。
 起承転結の”転”になるための伏線として。
 特に意識して欲しい部分のアピール。
 小説の中にあるテーマそのもの。
 冒頭で、小説に興味を持ってもらうため。
 小説を読んだ後の余韻を味わってもらうために最後に呼びかける
 などなど使い方は様々です』
 でも、小説の世界観をこわすことなんてあるよ。
『もちろんそれは考えて使うべきですね』
「じゃぁ、もう一つの、詠嘆法は?」
 これは、強い感情の高まりをあらわす感嘆詞という奴を使うのさ。
『そうですね。
 ただ、感嘆詞というものは、多用すると、文章が幼稚な印象を与えて、説得
力を薄れさせたり、作者が一人で勝手に感動して、読み手がしらける。
 というリスクが伴います』
「なんだか、使わない方がいいみたいだね」
 う〜ん、どうなんだろうね。
 逆に、幼稚さを演出するという方法にも使えるよね。
『それは、ちょっと、邪な使い方でしょうね。
 ただ、対象年齢が低い場合、事細かな描写よりも感嘆詞を使った方がよい場
合もあります。
 また、詠嘆法は、どちらかと言うと、詩のような、いわゆる情景描写に使わ
れる場合が多いようです』
 言葉から連想させるって奴だね。
「でも、本当においしいものを食べたときって、言葉にできないよね。
 本当に美しい風景を見ても言葉にできないけど」
『そうですね。
 いわゆる本物に出会ったときの感嘆詞は適切だと思います。
 それだけに、多用は避けるべき修辞術ですね』
 たしかに、本物なんて、何回も簡単に出会える分けないものね。
『はい。ですから、本当に印象付けたいところに使うべき表現方法だと思いま
す。
 たとえば、冒頭、クライマックスのシーン、登場人物が言葉に出来ない感情
に見舞われたとき、作者が本当に美しいと表現したい場所の描写の中に組み込
むことも効果的です』
 ふ〜ん、使い方はいろいろだね。
 それはさておき・・・
『さておきって・・・』
 細かいことは気にしないの。残るは、
 ・皮肉法、風刺法
 ・あざけり法、毒舌法
 ・対象法、対句法
 ・漸増法、漸降法
 ・引用法、繰り返し法
 ・擬人法、擬物法
 ・空想法、現在法
 ・疑問法、倒置法
 ・省略法、断除法
 ・誇張法、矛盾語法
 ・緩叙法、えん曲法
 ・形容語句法、美称法
 ・警句法、音韻法
 と、あります。
 それじゃぁ、アルデベルチ


 




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呼びかけ法を使った短い小説書いてみました

詠嘆法を使った短い小説を書いてみました

 

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