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小説を書こう!
第34回
 修辞法について:皮肉法、風刺法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★

ボォン ジョルノ、こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、表現技法の紹介。だったよね。
 えっと、一覧表でみると、皮肉法、風刺法」
 なんだか、毒舌っぽい感じだね。
『はい。皮肉法は、別名、アイロニーと呼ばれることがあります。』
「アイロニー?」
 アイロニーは、一般には、皮肉、反語の意味なんだけど、もともと
”空とぼけること。しらばくれること”を意味するんだ。
『はい。クニークルスの言うとおりですね。
 アイロニーは、言葉の額面どおり受け取られてしまうと、効果が
ありません』
「?」
 え〜っと、たとえば、おせっかいなおばさんのおせっかいが余計な
おせわだと感じているとき、”いや、おばさんの親切にはありがたく
て涙がこぼれるよ”と、その親切がありがたいというよりも、迷惑だ
ということを強く伝えたい場合のまさに皮肉のことだね。
「ああ、たしかに、皮肉が伝わらないと意味がないね」
『そうですね。
 むしろ、明らかに本心は反対のことを思っているということが、
相手に、事前に伝わっていないと、この表現には効果があるどころ
か、マイナスになってしまいます』
「たしかに、皮肉が利いていた方が、強い気持ちが伝わってくるよね」
 そうそう、なんでも知っているムーシコス君には説明が不要だしね。
「ムム! どういう意味!」
 アイロニーの例だよ。
『まぁ、まぁ。たとえば。の話だからムーシコス君。クニークルスも
本心じゃ・・・』
 もちろん!
「なんだか、あやしいぞ・・・」
 細かいことは気にしない。
『もちろん、このアイロニーが多用されると、嫌味な文章になって、
読むのも嫌気が差されるかもしれないから、皮肉もほどほどに。
 ということですね』
 う〜ん、修辞法は同じ手法の多様は好ましくないみたいだね。
『そうですね。だから、修辞法は難しいと思われるのかもしれません』
「おっと、次は、風刺法だけど・・・」
 風刺というと、ほかの事にかこつけて、相手を批判したり、嘲笑したり
する、あれ?
『そうですね』
「ん? どんな風に違うの?」
 皮肉はわざと反対のことを言う修辞法ですが、風刺は、別のものや事柄
に結びつけて、対象を批判あるいは、嘲笑します』
「たとえば?」
『そうですね。禁煙の区域でタバコを吸う人を見かけたら。
 ”観なさい。あの人は、看板の字を読めない人に対して、身をていして
悪い例を示してくれているえらい人だ”
 とか、
 タバコをポイ捨てする人に対して、
 ”あの人は、清掃業の仕事を増やしてくれているに違いない”
 と、わざと反対のことをいうのが皮肉です。
 それに対して、風刺は比喩的に表現されることが多く、禁煙の場所で
猿にタバコを吸わせたり、猿にゴミをポイ捨てさせて、そのゴミをカラスが
拾うという風景を描くのも風刺です。
 どちらも、嫌味を含ませるのがポイントです』
 なんか、シニョール呟き尾形は、皮肉法も風刺法、ずいぶん慣れていない?
『細かいことはきにしてはいけません』
 そうね、細かいことだ、気にしない、気にしない。
「皮肉が得意なのはクニークルスも同じだね」
 細かいことはきにしない。残るは、
 ・あざけり法、毒舌法
 ・対象法、対句法
 ・漸増法、漸降法
 ・引用法、繰り返し法
 ・擬人法、擬物法
 ・空想法、現在法
 ・疑問法、倒置法
 ・省略法、断除法
 ・誇張法、矛盾語法
 ・緩叙法、えん曲法
 ・形容語句法、美称法
 ・警句法、音韻法
 と、あります。
 それじゃぁ、アルデベルチ


 




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