ホーム > 目次 > 呟き尾形の哲学講座 > 呟き尾形の哲学講座 第1回
登場人物紹介 『呟き尾形』:講師・・・のはず クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず 「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。 《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒 ※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人物の台詞です。 ★★★ 『こんにちわ。呟き尾形と申します』 で、僕の名前はクニークルス。 外見はウサギだけどただのウサギじゃない。 なんたって、僕はシニョールだからね。 「ねぇねぇ、クニークルス君、シニョールって何?」 それを考えるのが哲学さ。ムーシコス君。 《めぐたんわかんなーい》 『分からない事を考える。それが哲学さ。 時代によって哲学の体系がたくさんあるから、ややこしくなりますがね。 まずは、哲学がどこで生まれたのか?』 頭の中でしょ。 『そ、そうですね。では、言い方を変えましょう。哲学が体系化されたのは現在、 知りうる限りでは何時の時代のどこ?』 「はーい。紀元前のギリシアです」 『そう、古代ギリシア・・・ここで最初に生まれたのは、現代の科学の根本と なった自然哲学です。 たとえば、木が燃えた後には何が残りますか?』 《黒い木!!!》 それは炭って言うんだよ。めぐたん。 《だって、燃えても木は木だモーン》 「あのね。めぐたん。物が燃えるのは燃焼といって、木の中にある炭素と空 気中にある酸素が結合して、二酸化炭素となって、残った燃えカスが炭にな るんだよ」 『そうですね。現代の科学ではそれが正解。でも、古代ギリシアでは不正解』 「え? そうなの?」 それはそうさ。 ムーシコス君。君の考え方は酸素とか炭素とか原子という考え方があっ てこそ、出来る考え方だよ。 古代ギリシアでは、燃焼は木が燃える元がドンドン消費されていくだけだ ったんだ。 ちょうど、ランプの油がなくなると、ランプの明かりが消えるようにね。 《それと、ムーシコス君が言った事とどう違うの?》 馬鹿だなぁ。それは、呟き尾形先生が教えてくださるよ。 はい、先生。この紙の続き、教えて。 『あ、そのレポート用紙は・・・。 まったく、油断も隙もありませんね』 まぁ、細かい事は気にしない。 『・・・とにかく、クニークルスの言ったことと、ムーシコスの言った事の違い は、物がなくなるかなくならないか。という違いなんだ』 《わかんなーい》 『まぁ、詳しくは次回に解説しよう。 さて、これを読んでいる皆さん。なにか質問や疑問はありませんでしたか? あるいは、なにか意見があるときは、メールで連絡をいただければ、講座の 中で取り込んでいきたいと思っています』 それじゃ、アリベデルチ ★★★ 質問、感想などは 、呟き尾形の哲学講座 掲示板に書き込みしください。 |