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呟き尾形の哲学講座
第8回 ソクラテス アイロニーについて

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人物の台詞です。

★★★
『おっかしいなぁ・・・_(-.- ) ( -.-)_ガサゴソ』
「どうしたの?」
『あ、ムーシコス君。いや、今回の講座のレポート用紙が見つからな
いんだよ。アイロニーについてまとめたレポート用紙が・・・』
 そんなことより、本番だよ。読者に舞台裏を見られてどうするの?
『あ、失礼しました(//▽//)
 こんにちわ。呟き尾形です』
みなさん。こんにちわ。ウサギのクニークルスです。
「こんにちわ。ムーシコスです」
《めぐたんなのだ》
「今日は、ソクラテスの続きだね」
 そうだね。そういえば、ソクラテスはアポロン神殿の格言”汝、自
らを知れ”そう説いたよね?
《それがどうかしたのか(●―●メ》
『あー、めぐたん。怒らないで・・・』
《だって、だって(○`ε´○)ぶーっ》
 いや、めぐたん。前回はごめんね。お詫びに、ソクラテスのいいと
ころを紹介するからさ
「いいところ?」
 うん。
 とにかく、ソクラテスは哲学の世界に大きな波紋を呼んで、今でも
その手法は誰にでも使われている。
『アイロニーだね』
《あいろにー(-_-?)》
 アイロニーは、一般には、皮肉、反語の意味なんだけど、もともと
”空とぼけること。しらばくれること”を意味するんだ。
 ソクラテスは知者を名乗るソフィストら論敵を打ち破るために、無
知を装って彼らと問答を重ねて、教えをこうフリをしながら相手を問
い詰めていった。
 そして、相手の知識が”見せかけのもの”でしかないことを悟らせ
たんだ。
 これは、直接に真理を教えるのではなく、むしろ真理の発見に、不
可欠な無知の知へ人々を導く皮肉な反語法なんだよ。
 アイロニーによって自分が何も知らないこと、つまり、”無知の
知”を自覚し、共同にロゴスを分かち合うことを哲学にした。つまり、
哲学に新しい要素を取り入れたんだ。
《なんだか難しいけど、すごいのだ(☆o☆)キラキラ》
「でも、ロゴスってなに?」
『ロゴスとは、言葉、比、尺度、定義、概念、思想、法則などとても
多義的な意味合いだよ。これは主観と客観を統一するという目的が
あるというニュアンスで取って欲しい』
 補足説明、ありがとう、セニョール呟き尾形。
 そのロゴスをつかって、”汝、自らを知れ”と問うんだ。
「つまり、私は誰? ってこと」
《めぐたんはめぐたんなのだ?》
『そう、それは間違いない。でも、改めて、そう問われると一瞬、不
安にならなかった? めぐたんがめぐたん、ムーシコスがムーシコ
スという根拠は説明できる?』
「そういえば、気がつけば僕は僕だったものね」
《う〜{{{{(+_+)}}}}》
 再びもってありがとう、セニョール呟き尾形。そう、自分が誰であ
るかなんて、当たり前すぎてあまり考えないことだから、いきなり言
われてもわからない。いや、考えている人ですら、すんなり応えられ
ないだろうね。
『つまり、ソクラテスは、アイロニーという手法を使うことで、分かりき
ったことにすら質問し、自我へ関心を与えたんだ。
 これは、哲学の第一歩といっても過言ではないんだよ』
《う〜/(-_-)\ 
 今回はなんかまともなのだ》
『そ、それって、毎回まともじゃないようないいかたじゃぁ・・
 (T△T)ガーン
 それに、よく考えたら、今回はなんだかクニークルスが講師みたい
だ。
 私は私でアイロニーについてのレポート用紙なくしちゃうし・・・。
 ........ ( ..) スゴスゴ』
「あ、自信喪失していっちゃった。
 あれ、めぐたんはどうしたの?」
《う〜ん、めぐたんはだれなのだ?》
 その謎のキーワードは、セニョール呟き尾形が戻ってくるまで、次
回に持ち越し。ちょうどレポートも書いてないし。
「あ、アイロニーについてのレポート用紙。それって・・・今回の講座用
のじゃ・・・」
 細かいことは気にしない。
さて、これをよんでいるセニョール、セニョーラのみなさん。なにか質問、
疑問点はなかったかな?
「もし、ありましたら、ぜひメールにて質問してください」
それでは失礼致します・・・」

★★★

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