登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人
★★★
ボーンジョルノ。 こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。ムーシコスです。
今日は前回予告した通り、プラトンの哲学についてです」
16号でこんな質問をしました。
一つ目、お店に並んでいるハート型のチョコレートは、なぜ同じハート型
のチョコレートが作れるのでしょうか?
二つ目、ハート型って一言で言っても、たくさんの色や形がありますが、
なぜ、ハート型ってわかるのでしょうか?
三つ目、バレンタインのチョコレートは、なぜ特別な意味があるのでしょ
うか?
四つ目、永遠の愛、不滅の愛はあると思いますか?』
で、前回は1つ目の質問の解説だったけど、残りの分は?
『今回は三つ目の質問の解説になります』
「バレンタインって、何のこと?」
『そもそも、バレンタイン・デーは、英語では”Saint Valentine’s Day”
和訳すれば、”聖バレンタインの日”という意味になります。
つまり、バレンタインというのは、人の名前なのです。どんな人だったか
というと、西暦3世紀のローマでのことです。皇帝クラウディウス二世は、
若者たちがなかなか戦争に出たがらないので、手を焼いていました』
「それは、僕も戦争なんていやだな」
『で、クラウディウスは、戦争に出たがらない理由は、若者達が自分の家族
や愛する者たちのもとを去りたくないからだと考えて、結婚を禁止してしま
ったのです。』
国の繁栄は民を増やすためで、結婚はその一つの手段なのに、民を減らす
戦争を優先させるなんて、本末転倒だ。
《難しいことは分からないけど、そーなのだ>( ̄ε ̄)ソーダソーダ》
『で、インテラムナというイタリア中部にある町で、現在のテラモという町
にあるのキリスト教司祭バレンタインは、そんな若者達をみかねて、ひそか
に結婚をさせていました。
《バレンタインえらい!♪ d(⌒o⌒)b♪》
『それが皇帝の知るところとなりました。しかも、当時のローマでは、キリ
スト教が迫害されていました。
皇帝は、バレンタインを投獄し、ローマの宗教に改宗させ罪を認めさせよ
うとしましたが、バレンタインは悪いことはやっていないと罪を認めず、つ
いには西暦270年2月14日に、処刑されてしまったのです』
ふ〜ん、それで、2月14日がバレンタインデーになったのはわかったけ
ど、どうしてチョコレートを?
『ローマではルペルクスという豊穣(ほうじょう)の神のためにルペルカー
リアという祭が何百年ものあいだ行われていました。毎年2月14日の夕方にな
ると、若い未婚女性たちの名前が書かれた紙が入れ物に入れられ、祭が始ま
る翌15日には男性たちがその紙を引いて、あたった娘と祭の間、時には1年間
も付き合いをするというものです。翌年になると、また同じようにくじ引き
をします。
496年になって、若者たちの風紀の乱れを憂えた当時の教皇ゲラシウス一世
は、ルペルカーリア祭を禁じました。代わりに、違った方法のくじ引きを始
めたのです。それは、女性の代わりに聖人の名前を引かせ、1年間のあいだそ
の聖人の人生にならった生き方をするように励ますものです。そして、200年
ほど前のちょうどこのお祭りの頃に殉教していた聖バレンチノを、新しい行
事の守護聖人としたのです。
次第に、この日に恋人たちが贈り物やカードを交換するようになっていき
ました』
《でも、贈り物はチョコレートに限定されているのはなぜなのだ?》
それは、日本固有のものなんだよ。めぐたん。
『ただ、私たちは2月14日に女性から男性にチョコレートを贈ることで、
言葉以外の行為で意思疎通をする。ということができるというこの不思議。
そして、なにより、バレンタインデーの由来となった聖バレンタインの行
為について感銘を受けてしまう不思議があると思いませんか?』
「あまりにも当たり前でそんなに不思議に感じないけどなぁ。でも、これも
イデアがあるからってことなのかなぁ」
《なんだか哲学って!不思議さがし”みたいなのだ》
【そのとおりですよぉ〜。めぐたん】
わ、出来そこないの占い師のフォルス。いたんだ。
【出来そこないは余計ですよぉ。
で、17号では、なぜか人と人との間に共通の概念があることをお話しま
した。そして、18号ではその共通の概念の根拠はイデアであることをお話
しました。そして、今回19号では、バレンタインデーの由来をたどったと
しても、結局は、知らないうちにイデアを根拠にしているわけですねぇ】
『ああ、せっかくまとめようとしていたのに〜( ̄ε ̄;)』
説明がながいからじゃない。
「なには、ともあれ、イデアというのがわからないと進まなそうだね」
『はい。考えております。
次回は、4つ目の質問の解説をしつつ、それに触れていこうと考えていま
す。
詳しくは次回以降に持ち越しましょう』
《さて、これをよんでいる、みんなはわかんないことはなかったか?
めぐたんは、わかんないことばかりなのだ。
もしあったら、めぐたんが代わりに質問するからメールをするのだ〜。
それと、とってもむずかしー意見や質問をして、呟き尾形の困る顔を見
るのもけっこー楽しいから、とってもむずかしー意見や質問もあったらメ
ールを送るのだ。
それではさらばなのだ〜。
゚★。.:*:・'゚☆。.:*:・'゚ 。.:*:・'゚☆。.(ノ ̄▽ ̄)ノキラキラワープ☆》
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