登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人
★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ》
【こんにちわ。なぜかここにいるフォルスですよぉ】
『こんにちわ。講師の呟き尾形です』
さて、今回は、前回、アリストテレスは、分類の述語の形式を10個に分
類たというところで終わって、続きは今回。ということだったね。
諸君。
《そうなのだ。ずっと気になってたのだ》
「そうだね」
まぁまぁ。というわけで今回は、その具体例を出すことにしよう。
分類としては、実体、質、量、関係、場所、時間、状態、所有、能動、受
動の10のカテゴリアがあるんだ。
「たとえば?」
たとえば、
君はムーシコス君である(実体)
ムーシコス君はけっこう鋭い突っ込みをする者である(質)
ムーシコス君は小柄で軽い(量)
ムーシコス君はシニョール呟き尾形の生徒である(関係)
ムーシコス君はここ、白い時計搭のある村の広場にいる(場所)
ムーシコス君はいま、このときにいる(時間)
ムーシコス君は座って僕の話を聞いている(状態)
ムーシコス君はバイオリンを持っている(所有)
ムーシコス君は魔獣レオー様の前でバイオリンを弾いている(能動)
ムーシコス君は僕に哲学を教えられている(受動)
というところかな。
「なんか正確じゃない部分もあるけど、なんとなく分かったような気がする
よ」
『まぁ、そのような分類作業は、これまで当たり前すぎて整理されなかった
事柄を、整理していくことがアリストテレスの哲学の始まりです。
これは、目の前にある事実を明確に認識する上でとても重要なことなんで
す。その作業を行うことで、個々に含まれる「本質」というものを見出しま
す』
《本質?》
物事の本来の性質や姿のことで、本質なしには、そのものが存在し得ない
性質と要素のこと。
『そうですね。対象のものが何かを規定するもので、対象のものがたまたま
かかわったり、付帯するものとは反対に物事の存在にかかわるものでもあり
ます』
「う〜ん、つまり、”それ”が何かいうことなんだね?」
多少誤解はあるけれど、平たく言うとその通り。
「じゃぁ、人間の本質って何だろうね?」
そこは、アリストテレスもたくさん考えたところなんだ。
『人間は常に変化する存在ですからね。それこそ十人十色というくらい、個
人個人、全く違う存在だと言ってもいいでしょう』
《じゃぁ、人間の本質ってナンナノダ?》
ズバリ・・・モガモガ。
『結論の前に、アリストテレスの考え方を学ばないと無意味になります』
「回答が同じでも、考える過程が違うのなら、全く違う答えになるのは、プ
ラトンと同じなんだね」
その通り!
というわけで、答えだけ教えるのは失礼だったね。スクージ。
じゃぁ、次回はディナミスについてだね。
『はい』
「ディナミスって何だろう?」
それは次回のお楽しみ。それではまた。アルデベルチ!
★★★
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