登場人物紹介 
      『呟き尾形』:講師・・・のはず 
      クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず 
      「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。 
      《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒 
      【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師 
      ※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人
       
      ★★★
                  
      
      「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」 
       こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。 
      《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ》 
      【こんにちわ。フォルスですぅ】 
      『こんにちわ。呟き尾形です』 
      「今回は、民主主義の理念が実際にできるかということについて。だね」 
      『これがまた難しいです。 
       でも、難しいけれど不可能というわけではありません。 
       たとえば、民主主義の理念を突き通すシステムとして、陪審員制度の 
      中の採決の採用の方法があげられます』 
      《ばいしんいんせーど?》 
       その国の中から選ばれた一般人の人たちが、裁判の取調べに参加する 
      ことさ 
      《ひゃー、取調べって 
       バン!┏( ̄へ ̄;)┓ 
       (  ̄へ ̄)σオマエガヤッタンダロ-!    
       って、あれなのか?》 
       ああ、違うよ。取調べといっても、事実関係を明確にして、法律と照 
      らし合わせることで、必ずしも容疑者、まぁ、疑われる人が一方的にせ 
      められることじゃない。むしろ、疑わしきは罰せずの精神で、疑われる 
      人にも権利がみとめられているんだよ。めぐたん。 
      《む、むずかしいのだ┐('〜`;)┌》 
      「ま、まぁ、なんにしても、それがどんな風に民主主義の理念が実際に 
      できているの?」 
      【それはですねぇ。複数の陪審員において、有罪、無罪を決めることに 
      おいて、10人中9人が有罪だと判断しても、一人が無罪であると主張 
      すれば、採決できないってことですよぉ】 
      「え? 数の多いほうじゃないの? それに採決できない場合もあるん 
      じゃない?」 
      【もちろん、採決できないから、有罪でも無罪でもないんですよぉ。全 
      員一致でなければ、採決はできないことになっているんですぅ】 
      『もちろん、全員一致で採決するということは、全員を納得させるだけ 
      の理論はそこに存在するということになります。 
       とはいいつつも、それでは、現実的な問題を処理し続けることは不可 
      能に近いのは事実です。あくまで理想は理想であり、言うはやすし、行 
      うは難しです』 
      《なんだ、結局できないんだー( -.-)》    
      『どうしても、前提として、正しい理論には賛成できるという理性が必 
      要なんですね。 
       でも、本当は、これは、どんな制度にも求められることではあります』 
       要は人ってことだ。 
      『はい。 
       まぁ、何はともあれ、共和制は衆愚制に移り変わりやすいという問題点 
      を抱えています』 
      「アリストテレスは、だから共和制を批判しているということだね」 
      【あ、でもぉ、問題は解決されるためにあるんだから、解決しようよと 
      いうことでもあるんですよぉ】 
      『そうですね。 
       民主主義というのは、その解決策としての一つの方法論でもあります。 
      それだけに、民主主義が衆愚になるのだけは避けたいと考えます』 
       そう、避けたいよね。 
      『はい。ですから、ちょっと脱線しよとも、民主主義について語らせて 
      いただきました。 
       理念を忘れれば、なんでもかんでも形骸化するものです』 
      「あ、そういえば、アリストテレスはどんな方法を考えていたの?」 
       それは次回のお楽しみってことで。 
       アリデベルチ 
       
       
                  
      ★★★              
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