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呟き尾形の哲学講座
第42回
 アリストテレス 政治学5
  理想的な政治体制ポリティカ

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★

「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ》
【こんにちわ。フォルスですぅ】
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、君主制、貴族制、共和制それぞれに欠点があるといった、
アリストテレスだけど、アリストテレスはどんな方法を考えていた
の? ということだったよね」
『はい。アリストテレスが一番信頼を置いていたのは”ポリティア”
と呼ばれる、民主制と貴族制(&王政)が入り混じった、いわば混合
的な”良い民主制”なのです」
《ほよよ? どういうことなのだ? きょうわせいのだめなところを
たくさんダメ出ししたのは、アリストテレスじゃないのか?(?_?)》
『そうですね。違うところは、中間層(ミドルクラス)を作ることが重
要としています。
 ポリティアとは、多数が支配するものです』
 つまり、みんな、権利として平等な支配権をもっているってこと。
『はい。
 まさに、政治体制として、民主制が実現しうるものです。
 共和制は多数決を根拠にします。しかし、ポリティア、つまり民主制
は、支配者としての権利と義務をもつことになります』
「支配者の義務ってことは、正しい意見を採用するとかそういったやつ
だよね?」
『はい。君主制において、君主がミスあるいは、私利私欲に負けてしま
い、僭主制になってしまいます。
 貴族制も、少数の人間が堕落し、支配の義務を忘れて、権力抗争に集
中してしまうと、義務はおろそかになります』
「でも、民主主義は共和制じゃなかった? だから、民主主義の現代の
多くの国は衆愚になりつつあるとかないとかいってなかったけ?」
『ポイントはそこです。
 現代の特に日本において、主権者は支配者としての自覚がないために、
その義務を把握し切れていないのです。
 また、君主制、貴族制、共和制も、支配者が理念を押し通せば問題が
なかったはずです。
 でも、仕組みとして、それを押さえつけるものがなかなか難しいとい
うのが現実でした。
 しかし、平等の権利を有する支配者が多数いれば、お互いがお互いを
監視しつつ、たくさんの視点で妥当性を検討できるわけです。
 この仕組みとしての政治体制がもっとも理想的であるとアリストテレ
スは考えました。
 と、他にもいろいろありますが、呟き尾形の哲学講座としてのアリス
トテレスは、終了となります』
《ぷはー、すごく長かったのだε-(( ̄、 ̄A)フゥ−》
「これだけ長いと、なにがなんだかわからないよね」
 そういうと思って、まとめるってさ。
『え? Σ( ̄□ ̄;)』
《それは、それで一安心なのだ〜。(*^ε^*)oにんまりぃ♪》
「次回は、アリストテレスのまとめだね」
『ちょ、ちょっと・・・』
 それじゃ、アリデベルチ!



★★★

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