ホーム > 目次 > 呟き尾形の哲学講座

呟き尾形の哲学講座
第46回 ヘレニズム哲学 キュコス学派について1

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★

「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、キュニコス学派についてだったよね」
 ところで、キュニコスは、現代ではシニカル、シニズムなどのキ
ュニコスから派生した言葉だよ。
《ほえ、しにかる ってどーゆーいみ? ( ̄_ ̄?)》
 皮肉な態度をとるさま、冷笑的、嘲笑的、シニックって意味だよ。
めぐたん。
《なんだか、悪いイメージなのだ・・・(;¬_¬)テツガクナノニ》
『そうですね。キュニコス学派は、現実生活に対しては逃避的また
嘲笑的な態度をとることで古典期の社会(ポリス)参加を重視する
倫理思想と大きく異なります。
 たとえば、ソクラテスの逸話があります』
《めぐたんの大好きなソクラテスなのだ(☆o☆)キラキラ》
『ソクラテスは、アテナの市場の屋台の前にたたずんでいたそうで
す。
 そして、屋台にはたくさんのものが並んでいました。それを見た
ソクラテスはこう言ったそうです』
 これはどうしたことだ!
 アテネの市民が生きるためには、実にたくさんのものがいるんだ
なぁ!
『あ、クニークルス、それは私の台詞・・・』
 細かいことは、気にしない。
 つまり、ソクラテスは、この言葉で、自分はこんなものは必要な
い。と主張していたってことだね。
「え? じゃぁ、ソクラテスは、キュニコス学派だったということ
なの?」
『いえ、ソクラテスのそうした態度を、キュニコス学派はおお手本
にして、出発した。ということです』
《なぁ〜んだ。ソクラテスはキュニコス学派じゃなかった一安心な
のだ ε-(( ̄、 ̄A)ッホ》
 まぁ、ソクラテスが風刺的なところをお手本にしたんだけどね。
 それはさておき、キュニコス学派において、本当の幸せは物質的
な贅沢や権力や健康などの外面的なものとは関係ない。と主張した
んだ。
『そうですね。キュニコス学派においては、本当の幸せとはそのよ
うな、はかないものに頼ったものではない。と主張しています。
 さらに、本当の幸せとは、いったん手にしてしまえば二度と失わ
れることはないとも主張しています』
「え? そんなにすごいの? それってどんな幸せなの?」
 そうだね。実際、キュニコス学派の哲学者は、健康の為に心を煩
わせることもいらないとも言ってたね。
 死も病気も、その人自身を苦しめることは無いそうだ。
 また他の人の災いをきにやんでんでもならない。とも言っている。
《いったい、どういうことかわからないのだ〜(@0@)》
『それについては、次回にしましょう』
「じゃぁ、次回は、キュニコス学派の真意だね」
 それじゃ、アリデベルチ!
 

★★★

前へ     次へ    

質問、感想などは 、呟き尾形の哲学講座 掲示板に書き込みしください。

 

目次へ戻ろう