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呟き尾形の哲学講座
第62回 ヘレニズム哲学 ストア派5 アパティア

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
.「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、ストア派の思想についてだったよね?」
『はい。
 ストア学派の思想は次のようなものだったとされています。
 人間はこの宇宙理性を有するから万民は平等であると考えました。
 そして、ただひとつの真なる善は徳です。
 さらに、そのただ一つの善にたいするただひとつの真なる悪は道徳
的薄弱であるとストア派考えました』
「え? でも、なんか他にもありそうじゃない?」
『ストア派は、他のいっさいのものは善悪とは無関係であるとしまし
た。
 そこで外物にわずらわされることなく内部的な精神的自由を保ち、
平静・不動のアパティアのある生活を送る人こそ賢者であるとしました』
《ほえ、あぱてあ?
 あ、アパタイトの一種だな。
 哲学者も歯が命なのだ(^ー^)☆キラリン》
「えっと、アパティアは骨や歯の主要構成物のアパタイトじゃなくて、
何事にも惑わされない、不動の心のことだよ」
 そうだね、ムーシコス君。
 特に激しい感情や欲望は、ロゴスに逆らうことになるわけさ。
《な〜んだ、ちがうのか。
 ストア派は禁欲主義だから歯が綺麗なイケメンだと期待したの
だ(;¬_¬)》
『・・・
 えっと、続けます。
 ストア派は、宇宙という世界において物質を神とし、それを形づ
くる理性的秩序のことを必然的法則の支配によるもだとしました』
《う〜、むずかしいのだ》
 つまり、この世界にある物質は、偶然に創られたものではなくて、
何らかの法則によってなるべくしてなったものだよ。
 ということさ。
 そして、その法則というのがロゴスというわけさ。
『そうですね。
 そして、ストア派は、上述したとおり善とは徳であり、徳のある
人は、理性に従う生活をしているものだとしました』
「不規則で自堕落な生活をしていると徳がないということなのかなぁ」
『そうですね。
 ストア派にとっては、その通りになります。
 そして、ストア派の目標は、ロゴスによって、自分に打ち勝つことです』
《なんか、カッコイイのだ〜(@0@)》
「あ、だから、アパティアが重要なんだね」
 確かに、心の中に起こる衝動・欲望を意志の力によっておさえつけること
が出来なければ、目標は達成できないよね。
 目標を達成するためには、強い感情や欲望はないに越した事はないわけだ
ね、シニョール呟き尾形。
『はい。
 その通りです。
 そして、ストア派は、混沌としたヘレニズムの社会において、個人を国家、
民族を超越した直接普遍的世界の一員として位置づける世界観をもちました。
 そして、ストア派は、コスモポリタンとなって、世界市民主義という立場
に立って一つの世界国家を実現しようとしたそうです』
「世界国家ってなんだか興味あるね」
『そうですね。
 世界国家やコスモポリタンについては、次回で説明したいともいます』
 それじゃ、アリデベルチ。
 

★★★

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