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呟き尾形の哲学講座
第63回 ヘレニズム哲学 ストア派6 コスモポリタズム

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
.「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、世界市民主義、コスモポリタニズムについてだよね」
『はい。ストア派は、世界は、ロゴスによって支配されている
という考え方をしました』
《げげ、支配というと、”まおう”みたいなのだ(((\(@v@)/)))》
 いやいや、ここでいう支配は、人や組織を自分の勢力下に置
いて束縛することということではないんだよ。めぐたん。
《じゃ、じゃあなんなのだ?( ̄ε ̄;)》
 ロゴスという、法則にしたがっている。ということだね。めぐたん。
《ふ〜ん( ・_・)》
『さて、ストア派の主張としては、人間の魂もまた、ロゴスに
従っているとしています。
 人間は、ロゴスすなわち、神の理性を共有している点で、すべて
仲間であり、世界を共通の祖国とする同郷人なのだとしています』
「人類、みな兄弟ってことだね」
《すごいのだ! みんな同じお母さんからうまれたのか!!!》
『い、いえ、そーゆーことじゃなくて、あくまでたとえの話です』
《な〜んだ(⌒▽⌒)》
 なんにしろ、ストア派は、ロゴスという視点にたって考えること
によって、世界市民主義、コスモポリタニズムという考えが生ま
れまたわけさ。めぐたん。ムーシコス君。
『そうですね。コスモポリタズムは、人間はみな、世界を共通の
祖国とする世界市民、つまりコスモポリテースであると考えまし
た』
《ふぇ? こすもぼりたーす?
 コスモスのポリタンクを持った人の事か?(?ロ?)》
「こ、コスモポリテースだって、めぐたん」
『ま、まぁ、人間に関するストア派のこのような考えは、人間
の尊厳を非常に高めました。
 人間を神にも等しい地位につかせるものでした』
 これは、現代の人権思想の先取りだったんじゃないかな?
「じんけんしそう?」
 人間が人間らしく生きるために生来持っている権利をもって
いるという思想のことさ。
 ムーシコス君。
「う〜ん、なんかピンとこないなぁ」
『具体的に、日本国憲法の場合は、いくつかの権利として考え
られています。
 思想・表現の自由を行使する自由権。
 その社会で生きる生存権などの社会権。
 政治に参加できるという参政権。
 国・公共団体に対する賠償請求権などの受益権。
 と、こういったものを基本的人権として保障しているという
ことですね』
《ふえ、ということは、ストア派は進んでいたということなの
か?Σ( ̄□ ̄;)》
『そうですね。
 もしかしたら、現代よりも進んでいるといえるかもしれません。
 なぜなら、コスモポリタズムは、国家の壁ものりこえていま
すからね。
 さて、ストア派については、概ねこんなところでしょう。
 次回は、ストア派のまとめにします』
 それじゃ、アリデベルチ。
 
 

★★★

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