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呟き尾形の哲学講座
第67回 ヘレニズム哲学 新プラトン主義 一者

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
.
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、一者についてだよね」
《ふに、一者って形も大きさも重さも色もないというのがよく
わからないし、意識にあてはまらないというのがわからない
のだ〜(○`ε´○)》
「まず、意識するということは、”見るもの”と”見られるもの”
という二つの反対の立場にあるものが並び立っている状態が
発生します。
 しかし、”一者”には、そういった区別はありません』
「それは一者は意識を持っていないということ?」
『意識どころか、人格も持っていません。
 一者とは、あらゆる規定や法則に縛られない根本原理のこと
を指しています。
 一者は光そのものだともしています』
 じゃぁ、一者が光だとすれば、闇もあるのではないの?
 シニョール呟き尾形。
『たしかに、一者の対極に、絶対の闇が支配しているとされてい
ます』
《接待の山羊?(;'◇')》
 絶対の闇だよ、めぐたん。
 他に並ぶものがないくらいくらいって事、つ・ま・り、と〜っ
ても暗いということ。
《そんな〜、恐ろしいのだ接待の山羊( ;゚Д゚)》
「絶対の闇だって・・・」
『ま、まぁ、絶対の闇といのは、一者と対立する存在というよ
りも、絶対の闇は、一者の光は届かないとしました』
「じゃぁ、闇が存在するってことじゃない?」
『いえ、プロティノスはこの闇が存在するのではなく、光が届か
ないにすぎないとしました。
 つまり、存在するのは一者だけであり、光源である一者の光が
闇の中でだんだんと明るさをうしない、限界までしか届かないと
しました』
それは、闇が一者と対立するわけじゃなくて、一者の光が届か
ないときの現象にすぎない。
 ということだね、シニョール呟き尾形。
『そうですね。
 一者によって世界は存在の根拠を与えらますが、泉からいくら
水が湧き出ても枯れることがないように、「一者」自体は変化し
ません。
 これは、一者が、現実的無限の存在であるということだから
他なりません。
 この一者が、まず生み出すのはヌースといいます』
《ムースは美味しいから好きなのだ(^▽^ ) 》
「めぐたん、それは、お菓子のムース。
 でも、一者ってなんでヘラジカをうみだしたの?」
 いや、めぐたんも、ムーシコス君も聞き間違いがはげしいなぁ。
ヌースだよ、ヌース。
 ね、シニョール呟き尾形。
「そのヌースってなに?」
『知性、理性、精神のことですね。
 ヌースから更にプシュケーが生み出されます。
 プシュケーは魂だと思ってください。
 そして、プシュケーは、質料と結びつき、自然を形成し、それに
生命を与える力となります』
《むむむ、なんだか良くわからないけれど凄いのだ(◎−◎)》
『さて、次回は、流出説について話をしたいと思います』
「じゃぁ、詳しくは次回ということだね」
 そいうことだね、それじゃ、アリデベルチ。
 

★★★

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