ホーム > 目次 > 呟き尾形の哲学講座 

呟き尾形の哲学講座
第93回 中世哲学 スコラ哲学
 アラベルドゥズ 普遍論争 概念存在論

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、何についてなの?」
『今回は、前回の普遍論争において、存在論側考えについ
てお話したいと思います』
「えっと、たしか、普遍論争では、唯名論と実在論という
のがあって、その二つが対立していたんだよね」
《ふに、なにがなにだったっけ?(^.^?)》
 えっと、たとえるのなら、ポチとラッシーという別々の
犬がいるけれど、このポチとラッシーが犬というグループ
は、はたして、人間が決めただけに過ぎないという考えが
唯名論、ポチやラッシーという犬は個別の犬だけど、犬は
犬として存在していたでしょうという考えが実在論だね。
 めぐたん。
《ふに、ポチとラッシーを犬だと決めることがゆいめーろ
んで、ポチやラッシーは犬というものだと言い切るのが実
在論なのか?(・_・?) 》
『そんなところです。
 さて、概念実在論は、言ってみれば、アウグスティヌス
の宗教の信仰の主張になります』
「えっと、アウグスティヌスは、キリスト教を信じる根拠
として、アダムの自由意志による原罪によるものだったと
いったんだっけ?」
『そうですね。
 アダムという1個人の罪が、全人類の罪、つまり、アダ
ムとは関係のない人々まで巻き込み、人類一般の罪になる
のかという疑問が生じることになりましたね』
《そーなのだ、そーなのだd(゜ο゜)o》
『この疑問に対するキリスト教の考え方は、アダムは全人
類の先祖なのだから人間という普遍的本質には、アダム
の罪が含まれてしまっているという説明をしたわけです』
「だから、罪ある者という人間の概念は、すべての人々
に当てはまるっていうんだったよね」
『はい。そのとおりです。
 つまり、すべての人は、現在を持つという本質を共有
し、原罪を持つという概念は全人類に当てはまることに
なるわけです。
 このように、普遍的な本質や概念がすべての人に共有
されていて、現実世界に実在しているという考え方を概
念実在論と呼ぶわけですね』
《なんだか、むずかしーのだ(@0@)》
 まぁ、概念実在論というのは、みんなが現在だとお
もている普遍的概念が、夢とか幻じゃなくて、実体的
なものととらえ、それを実在的な本質とする考え方な
んだよ。
 めぐたん。
《なんとなくわかったぞ。
 とにかく、犬がいるとか、いまのことが本当のこと
だと思うのが存在論だな(-_☆)》
『そんなところです』
 それじゃ、アリデベルチ。
 

★★★

  前へ      次へ   

質問、感想などは 、呟き尾形の哲学講座 掲示板に書き込みしください。

 

目次へ戻ろう