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呟き尾形の哲学講座
第99回 中世哲学 スコラ哲学
 トマス・アクィナスの思想

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回のお話は何?」
『今回は、トマス・アクィナスの思想についてお話したいと思
います』
「トマス・アクィナスは、どんな思想だったの?」
『まず、トマス・アクィナスが生きた時代は、キリスト教とい
うイエスの教えを真とする考えが主流でした。
 それと同時に、ギリシャ哲学を調和させようとしたイスラムの
アヴェロエス主義と共に,アリストテレス哲学が流入してきまし
た』
《アリストテレス?(^.^?)
 なんだか聞いたことがあるのだ。(◎-◎)
 もしかして、めぐたんは物知りかも(⌒o⌒)》
 いや、めぐたん。
 それは、だいぶ前だけど、この講座で取り上げた哲学者だから。
《にゃはは、そういえばそーなのだ(⌒▽⌒)》
「でも、アリストテレスの哲学の神とキリスト教の神ってなんか
ちがわない?」
『そうですね。
 実際、アリストテレスの哲学と聖書の教えの矛盾はありました。
 そこで、哲学の真理と神学の真理は別の領域にあるとされたので
す』
「それって、なんか正解が二つあるってことならない?」
『そうですね。
 実際、このことを二重真理説と呼ばれています』
《ふに、それはまちがっているような気がするのだ(○`ε´○)》
『そうですね。
 トマス・アクィナスの最大の業績は何と言ってもキリスト教思想と
アリストテレス哲学を統合した総合的な哲学体系を構築したことです』
「どんな風に統合したの?」
『全体的にみれば、アウグスティヌス以来のネオプラトニズムの影響
を残しました。
 そして、トマス・アクィナスは神学における軸足をプラトンからアリ
ストテレスへと移していったのです』
「実際、哲学史でも、プラトンからアリストテレスになったものね」
『そうですね。
 そして、トマス・アクィナスの最大の願いは、宇宙のすべてが理にか
なったものであることでした』
《ほえ〜、なんだか凄いのだ(@0@)。
 でもどうしてなのだ?(・_・?) 》
『宇宙のすべてが理にかなったものということは、キリスト教においては、
神の理と矛盾しないものであることを意味します。
 それを証明することだったと言われています。
 このトマス・アクィナスの思想には、すでに合理主義的な傾向が明瞭に
あるといえます。
 それゆえに、トマス・アクィナスは、中世哲学の大きなテーマの、知と
信仰を明瞭に区別するとともに、両者の関係を基礎付けようとしました』
 それじゃ、アリデベルチ。
 
 
 

★★★

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