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呟き尾形の哲学講座
第109回 中世哲学 スコラ哲学
 ドゥンズ・スコットゥスのあゆみ

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回から、新しい哲学者について、だよね?」
『そうですね。今回からドゥンズ・スコットゥスについて、お話したいと思います。、
《ど〜んとどすこい(`□´)
 お相撲さんか?(・_・?)》
 いや、哲学者の名前だよ。
《へんな名前なのだ(-""-;)ムム・・・》
『ドウンス・スコットゥスのフルネームは、ヨハネス・ドウンス・スコットゥス
といい、14世紀のスコットランド出身のキリスト教神学者です。
 スコットランドのドゥンス村出身が通称となっていますが、実は生地不明です』
「へぇ、そうなんだ」
『フランチェコ修道会に入り、精妙博士とも呼ばれました』
「どうして?」
 精妙っていわれるだけ、緻密な論証をしていたってことだね
『そうですね。
 ドゥンズ・スコットゥスは、パリ・オックスフォード両大学に学び、一時、
新教皇派についたとして、フィリップ王により、追放されます。
 しかし、後日、パリにもどり神学部の正教授になった。
 オックスフォード大学・パリ大学などで、教壇にたったのち、1308年
にケルン大学に招かれたが同年没したそうです。
 彼の学問はトマス・アクィナスの学派とは対立するもので、厳密な学問とし
ての哲学樹立を志し、論証を重視する一方、理性よりも意志の優位性を説い
たそうです』
「トマス・アクィナスは、理性を重視指定から逆だね」
『そうですね。
 また、ドゥンズ・スコットゥスは、中世において唯物論の最初の表現でとも
いわれ、唯名論の代表者でもあります』
《ゆーめーろん?(?_?)》
「唯名論については、呟き尾形の哲学講座
第94回 中世哲学 スコラ哲学
 アラベルドゥズ 普遍論争 唯名論
http://homepage2.nifty.com/SON/tetugaku/TETU94.htm
 ではなしたよね」
 たしか、唯名論は、実在するのは個物であり、普遍は個物のあとに人
間がつくった名辞にすぎないと考える立場だったよね。
 シニョール呟き尾形。
『そうですね。
 さて、
 ドゥンズは、パリ大学に学び、40歳あまりで亡くなりました
「ずいぶん短命なんだね」
『たしかにそうですが、ドゥンズの哲学的な功績は、スコラ哲学を批判的に受け
継ぎ、緻密な概念規定を展開しました。
 その批判的な合理精神は、近代思想を先取りし、17世紀に至るまでヨーロッ
パの大学に大きな影響を残したといわれています』
 それじゃ、アリデベルチ。

 
 
 

★★★

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