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呟き尾形の哲学講座
第116回 中世哲学 スコラ哲学
 オッカムのウィリアムのあゆみ


 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、何についてなの?」
『今回から、オッカムのウィリアムについてお話ししたいと思います』
《悪寒のウィリアム?(((@0@)))ブルブル
 風邪引いているのか?(?Д?)》
 オッカムのウィリアムだよ。めぐたん。
『オッカムのウィリアムは、フランシスコ会会士、後期スコラ学を代表す
る神学者・哲学者です。
 通例オッカムとよばれますが、実は、オッカムは姓ではなく、イングランド
のオッカム村出身なので、オッカムとよばれています』
「出身地で呼ばれるんだ〜」
『そうですね。このオッカム。
 生没年については、諸説があり、没年には1349年にペストで死亡とされ
ていましたが、1347年説が有力です。
 また、1348年没説、1350年没説があります。
 出生も、1288年生まれ説、1300年ごろ生まれ説といくつかあります』
「なんでなんだろう?」
『当時は、ペストの流行などがあり、社会的に混乱していた時期だからではない
かと思います』
 じゃぁ、どんな生い立ちなの?
 シニョール呟き尾形。
『オッカムは、オックスフォード大学で学びます。
 ドゥンズ・スコットゥスと同様に、フランシスコ甲斐に所属し、ボナヴェン
トゥーラ系フランシスコ会士として、トミストの学長と対立しました。
 フランシスコ会の会則の解釈をめぐり、いわゆる清貧派の立場をとりました』
《せーひんってなんなのだ?(゜Д゜)・・・・・・??》
 清貧は、富を求めず、正しいおこないだよ。
 めぐたん。
『さて、オッカムは、神の節約の原理 オッカムの剃刀 の提唱者として知られ
ています』
《ふに、かみそりはおっかないのはあたりまえなのだ・・・(;¬_¬)》
 オッカムの剃刀だよ、めぐたん。
 ある事柄を説明するためには、必要以上に多くの前提を仮定するべきでない
という考え方だね。思考節約の法則やケチの原理と揶揄されることもあります
が、それだけ、鋭い呼ばれることもあるね。
『そうですね。
 そんなオッカムは、普遍論争では唯名論の立場に立ちました。
 オッカムの指摘は、オッカムの剃刀の名の通り、非常に鋭かったため、反対
派から異端だとしてアヴィニョンにある教皇庁に訴えられることになります』
「それは、議論に勝てないから権力に訴えたということ?」
『そうかもしれませんし、そうでないかもしれません。
 ともあれ、ローマ教皇・ヨハネス22世と対立し、異端審問のためアヴィニョ
ンにあった教皇庁へ召還され、異端の容疑で告発されます』
《どうなったのだ?(◎_◎)》
『オッカムはアヴィニョンからミュンヘンへ逃亡しました。
 そして、聖職叙任権などをめぐり教皇と対立していた神聖ローマ帝国皇帝バ
イエルンのルートヴィヒの保護を受けたました。
 その後ミュンヘンに居住したオッカムは、同地でペストで没し、市城壁外の
ペスト死亡者用墓地に葬られました』
 それじゃ、アルデベルチ。 

 
 
 

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