ホーム > 目次 > 呟き尾形の哲学講座 

 

 
呟き尾形の哲学講座
第123回 中世哲学 神秘思想
 神と被造物

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回は、神との合一についてだったよね」
《かみとNO GO って、ダメなのか? 行けってことなのか?Σ(oД○;)》
 まぁ、空耳もたまには言い得て妙ってとこかな。
『た、たしかに、自我にこだわることなく神と一体になるということだから、
自我については、こだわるなってことで、Noですね。
 神と一体になるという意味では、Goですね』
《さすが、めぐたんなのだ(ノ´▽`)ノ 》
「単なる聞き間違いに、それは、懇意的すぎない?」
『それもそうですね」
《むきー(`皿´)ムキー!
 それじゃめぐたんがバカみたいなのだ(`Д´)o<》
『大丈夫です。そんなことはありませんから』
《な〜んだ、やっぱりそうなのかε-(( ̄、 ̄A)フゥ−》
 嘘も方便だね、シニョール呟き尾形
《ムムッ なにかいったか?(=皿=)ッキ》
 な、なにもいっていないよ、めぐたん。
『さて、話を進めましょう。
 エックハルトは、神はその源初において無というほかはないと述ました』
「え? 神様は何もないことをのぞんでいるの?」
『むしろ逆ですね。
 エックハルトは、原初における無の状態では、神は安らぐことはないとも
のべました』
「だから、神様は、いろんなものを創造したんだね」
『そうともいえますね。
 まず、神はロゴス、つまり、言葉を発しました。
 その言葉によって、被創造物が創造されたとエックハルトは考えました』
《ふに、ロゴスって怪獣みたいな名前だけど、何なのだ?(; ?_?)》
 ロゴスは、言語、論理、真理の意味だね。めぐたん。
『それが転じて論理的に語られたもの、あるいは語りうるものという意味で用い
られていますね』
「つまり、神様は論理とか真理を最初に創造したってことね」
『そうですね。
 そして、ロゴスによって、被造物が創造されることによってはじめて神は被造
物において自分自身を存在として認識したとエックハルトは考えました』
「えっと、神様は創造しなかったら神様自身は認識しなかったってこと?」
『そもそも、神は唯一の存在ですから、被創造物がなければ、神と神以外の存在
がなかったわけです。
 そして、被創造物にとって、神は唯一の存在であって、神の前では、被創造物
は無にすぎないとエックハルトは考えました』
「どういうこと?」
『つまり、すべての被造物は、神によって創造されただけではなく、神の存在に
よってのみ存在しうるということですね』
「それは、神様がいなければ、被創造物は存在すらできないってこと?」
『はい。
 エックハルトはそう考えました』
 それじゃ、アルデベルチ。 



 
 
 

★★★

       前へ          次へ     

質問、感想などは 、呟き尾形の哲学講座 掲示板に書き込みしください。

 

目次へ戻ろう