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呟き尾形の哲学講座
第125回 中世哲学 神秘思想
 アナロギア2

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回はアナロギアの続きかな?」
『そうですね。
 今回も、アナロギアについてです』
《あなくろぎあ?Σ( ̄◇||||)エッ??
 時代遅れなのだΣ(=゜ω゜=;) マジ!?
 時代は地デジなのだ(。・w・。 ) ププッ》
 あのね、めぐたん。
 そもそも、エックハルトが生きていた時代はテレビすらないの。
《テレビがないとは、どんな楽しみがあるのだ!Σ(- -ノ)ノ
 つまらない時代なのだ(`□´)》
「ま、まぁ、実際その時代にいくわけじゃないし」
《安心したのだ(*^.^*)》
『さて、話を元に戻しましょう
 まず、被造物における善き者などもそれ自体が善いというよりも、
善性がそれを生み出したから善いといいえます』
「どういうこと?」
『善性からは、善い被創造物が生み出されるということです』
 つまり、神は善性だから、神から生み出された被造物は善き者だっ
ていうことだね、シニョール呟き尾形。
『そうですね。
 そして、神は知性を持っているので、神が生み出したからこそ被創
造物は、知性を持つことができるとエックハルトは考えました』
「なんか、そんな話を聞くと、頑張っていい人になろうってする努力っ
てあんまり意味がないような」
『はい。
 まさに、エックハルトにとっては、善い意志を持とうとする被造物
の側からの努力は、空しい試みとも考えていたようです』
《ふに、それとアナグマとどう関係があるのだ(◎_◎) ン》
 アナロギアだよ、めぐたん。
 アナしかあってないし、文字数も違わない?
《相変わらず細かいウサギなのだ。
 干支だからチョーシにのってるな》
『まぁ、それをエックハルトは、アナロギア、帰属の類比という考え
方で説明したのです』
《ふに、ルイヒさんという貴族とエックハルトはどんなカンケーなの
だ?》
 貴族の類比だよ、意味はアナロギアとおんなじだよ、めぐたん。
『話を先にすすめましょう。
 エックハルトは、被造物にできる最高のこととして、魂の神と一致
を試みることだと考えました。
 そして、エックハルトは、魂とは、無に徹することだと主張したの
です』
「どういうこと?」
『ここにコップがあったとします。
 コップの中にもっとも多くの量の水をいれるには、カラッポである
のが一番だということです』
《それは、そーだけどなにがかんけーがあるのだ?(@0@)》
『神が受容されるには、自我があっては神が受容される余裕がないと
いうことですね。
 つまり、自我がなくなる我の無こそが、神の有になるということで
すね。
 コップの例にたとえるなら、新しい水をいれるには、コップの中に
ある水をいったん捨てなければならないというわけです。
 つまり、被創造物である人間は、神でないものすべてを打ち捨てて、
神への譲歩ていかなければならないと説き、無になることが重要であ
ると、エックハルトは主張しました』
 それじゃ、アルデベルチ。 



 
 
 

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