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呟き尾形の哲学講座
第126回 中世哲学 神秘思想
 エックハルト 神の慰め 1

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回はアナロギアについてだったよね」
『そうですね。今回は、そのアナロギアの考えから、エックハ
ルトは無になることにより、神が充溢した存在そのものである
からその本性からして無に存在を注ぎ込まずにいられなくなり、
神は被造物と気まぐれな関係をもつのではなく、本質的に被造
物と関わっているとしたのです。
 そして、神はその本性からして、私という被造物を愛するこ
とをやめることができないといいました』
「どういうこと?」
『まず、極限の無になることで自分を消し去ることで、内面に
おける神の力が発言するということですね』
《曲乗りは飲むものじゃなく、見るものなのだ(*⌒〜⌒*)》
 曲乗りを飲むじゃないよ、極限の無だよ、めぐたん。
「それはそうと、内面における神の力ってなに?」
『人間は、神の創造物ですが、被創造物のうちにありながら、
創造の以前より存在する魂の火花ともいえるエネルギーが働き、
魂の奥底から神が誕生します』
《ふに、神様は人間をつくったのに、人間が神を生むの
か?Σ(゚д゚lll)えぇー?》
『神の子として、転生するということですね』
「人が神の子になるってすごいとこじゃない?」
『そうですね。
 そして、エックハルトの人が神の子になるという思想は教会
にとっては非常に危険なものでした』
「それはどうして?」
 だって、キリスト教の教会の主張は、そもそも神の子はイエス
ただ一人でなければならないいんだよ。ムーシコス君。
『そうですね。
 それに加えて、個人がそのまま神に接することができるという
ことは、教会や聖職者といった神と人との仲介は不要になってし
まうという不安も教会にはあったでしょうね』
「あ、そうか」
《ふに、曲乗りすると、神に変身できるのだなd(-∀-。)ネッ 》
 あ、いや、極限の無になって自分を消し去ることで、神と同じ
境地になれるって意味じゃないかな。めぐたん。
『そういったところでしょう。
 みずからを消し去り、神の子として生まれ変わったものは被造
物を超えた存在となるため、いかなる被造物からも悩まされるこ
とがなくなるとエックハルトは考えました』
 つまり、被創造物のままなら悩むけど、神の境地になって、神の
子として生まれ変わったもの悩みを持ちようがないってことかな」
《なんだ、やっぱり変身するんじゃないか(ΦωΦ)》
 う〜ん、ちがうんだけどね。
 とりあえず・・・
 それじゃ、アルデベルチ。 

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