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呟き尾形の哲学講座
第127回 中世哲学 神秘思想 エックハルト
 神の慰め

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回は神の慰めについてだったよね」
『今回は、前回に続きの話をしましょう』
《ふに、神様に変身する哲学の話の続きだな(o´∀`)》
 えっと、変身というよりも、悩み事がなくなるってことだよ。
 めぐたん。
《なんだ、変身しないのか(`曲´#)》
「でも、悩み事がある人はどうすればいいの?」
『エックハルトは悩みを神から受け取るべきであるといいました』
《なんか、おかしくないか?Σ( ̄◇||||)エッ??》
『いいえ。
 神のうちで神、ともに悩み給うのを喜ぶべきなのであるとエック
ハルトはいいました。
「えっと、エックハルトは、いかなる被造物からも悩まされるこ
とがなくなるって考えていたんだよね?」
『はい。
 悩みが消えるような慰めが神から与えられないときは、恩寵を受
けないという仕方で受け取っているのであり、受けないということ
で受けることにより一層本来的に神を受容することになるというわ
けです』
《なんかうそくさいのだ(-_-;ウーン》
『それは、神を受容していないからこそとエックハルトだったら
言うでしょうね。
 あらゆるものを受容することはエックハルトの中心的な教説のひ
とつです。
 神の意志はあれとかこれとかいう風に指し示せる特定の事柄とし
て現われるのではないとエックハルトは考えました』
「でも、よく、神の意志についていう人がいるんじゃない?」
『エックハルトは、そういった人は、被造物たる己の意志を語って
いるに過ぎないと考えました』
《じゃー、神様って何を言いたいのだ?(((\(@v@)/)))》
 たしかにそうだね。めぐたん。
『エックハルトは、神が何を意志するか、神が何を与えてくれるか
は問題としないといいました。
 そうではなく、神の与え給うものも、そして与え給わぬものも、
一切を断念することが重要だとエックハルトは考えました』
「それは、神の恵みを受ける人であろうと、受けない人であろうと、
あきらめることが重要ってこと?」
『あきらめるというよりも、あらゆる欲望によって、生じる固執や
執着を捨てなさいということでしょうね。
 そうすることができた人は、結果的に神のうちで再び、神からの
恵みを受け取るとエックハルトは考えました』
《ふに、あきらめたのに、神様からもらえるなんてよくわからない
のだ(◎_◎;)》
『わかりやすく言えば、何も必要以上のことを望まないことで、
はじめて、神様からの恩恵に気がつけるということでしょうね。
 その恩恵に気がつける存在がたとえ、ハエであったとしてもです』
《ハエはわかるわけがないのだヽ(`Д´)/》
 たとえ話だよ、めぐたん。
『また、エックハルトは、時間の上では神から流出したという点で、
等しく、永遠の上ではそれらが神のうちにあるという点で等しいと
のべています。
 神にすべてをゆだねた者にとっては、神が神自身であるようにその
者自身が神だということです』
《へ、変身するのか(ΦωΦ)》
「まぁ、たとえ話だろうね」
『エックハルトは、神にすべてをゆだねられる存在を神の子の誕生と
考えました。そして、そのような神の子の誕生は神自身にとっての喜
びでもあるとエックハルトは考えたのです』
 それじゃ、アルデベルチ。 



 
 
 

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