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呟き尾形の哲学講座
第128回 中世哲学 神秘思想
 エックハルト 神への突破口 1

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回までは神の慰めだったけど、何も必要以上のことを望まないことで、
はじめて、神様からの恩恵に気がつけるってことだったよね」
《そうか、それで神様の力で変身できるのだな(゚∇゚〃)ウォー!! 》
 いや、だから、変身はしないんだって。
《魔女ッ娘なら変身にあこがれて当然なのだ( ̄ー ̄キッパリ》
「変身できるから魔女ッ娘じゃないの?」
《なにおぅ!( `皿´)-o》
『まぁ、まぁ。
 話を進めましょう。
 エックハルトにとって最高の徳は離脱と主張しました』
《りだつ?(*・o・)キョトン》
 ある状態から抜け出すことだね。めぐたん。
『エックハルトは、離脱というものは、愛や慈悲や謙虚よりも貴いものと
しました』
「愛よりも尊いものっていうとどういうものなの?」
『愛が私に神を愛させるのに対し、離脱は神に私を愛させるからことに
なります。
 つまり、愛は神のためにあらゆるものを忍従するわけです。
 離脱はあらゆる物から脱却し、神をみずからの内に迎え入れて神を神た
らしめるわけです』
「離脱?」
 ある状態から抜け出すことだけど、エックハルトはどんな状態から
抜け出すっていってるの、シニョール呟き尾形?
『離脱は内面において達成されるとエックハルトは言っています』
「じゃぁ、持っているものを捨てたりしてもだめってこと?」
『大切なのは、己の意志を捨てるということです』
《むむむ、オノの石?( ̄_ ̄?)ハテナ?
 石のオノの間違いじゃないのか・・・(;¬_¬)》
 己の意志だよ、めぐたん。
《にゃは、ちょっと聞き間違えただけなのだヾ(▽⌒*)ニャハ》
『ともあれ、このエックハルトの主張は、当時ドミニコ会に対立していた
フランチェスコ会の自分の所有物を捨ようとする清貧の運動に対する批
判になりました』
「え? どうして?」
 フランチェスコ会の自分の所有物を捨てることを推奨していたけど、
エックハルトは清貧を必要条件とせず、内面によって離脱ができると主張
したからだよ。ムースコス君。
『そうですね』
《ふに、どっちが正しいのだ?(・_・?)》
『正しいかどうかというよりも、イエスの心の貧しい者は幸いである。天
国は彼らのものである。という言葉は解釈が分かれる言葉だといえるでしょ
うね』
「なんだか、仏教の無我を連想するね」
『エックハルトは、さらに神からの離脱を説きました』
《やっぱり変身する哲学なのだな(。+・`ω・´)シャキィーン☆》
「ちがうよ〜」
 それじゃ、アルデベルチ。 
 

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