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呟き尾形の哲学講座
第134回 中世哲学 神秘思想
 クザーヌス 対立の一致 1

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「前回は、クザーヌスのあゆみについてだったよね」
『そうですね。
 今回は、クザーヌスは対立の一致という独創的な思想につい
てお話したいと思います』
《タイのイチゴ?(|||@▽@)
 なんか、でっかいフルーツっぽいのだ(☆¬☆)》
 対立の一致だよ、めぐたん。
 対立は、二つのものが反対の立場に立つことだけど、対立す
るものが一致するなんて矛盾してないかい?
 シニョール呟き尾形?
「たしかにそうだよね」
『まず、クザーヌスは、世の中にありとあらゆる事物は、やが
ては形を変えたり、消滅しているという変化に着眼しました。
 そして、こうして形を変えたり消滅するということは、有限
であるこをとを意味するとクザーヌスは考えたのです』
「永久不滅じゃないから有限ってことだね」
『そんなところです。
 そして、クザーヌスは、有限な存在の本質は、多様であり、
それぞれが異なっているとクザーヌスは考えました。
 それに対して、神は絶対的な物であり、無限であり、ただ一
つの存在であるとクザーヌスは考えました。
 そのため、神の本質は、あらゆる対立の統一=反対者の一致
ということになると考えたのです』
「神は無限というのはなんとなくわかるし、有限な存在は、い
ろいろ変化するから多様なことはなんとなくわかるけど、それ
が一致するということにはならないんじゃない?」
『たとえば、円という形はは有限であり、三角という形も有限
です。
 そして、円と円の中心になる点は異なるもので対立しますが、
円をどんどん小さくして、極限まで小さくすれば両者は一致し
ます』
《ぐるぐるぐる(@0@)
 あ、ほんとに点ぐらい小さい丸になったのだΣ(゚д゚`)ヌオッ!》
『三角形とただの直線は異なるもので対立しますが、三角形の
底辺を極限まで伸ばせば両者は一致します』
「強引な気もするけど、たしかにそうだね。
 つまり、クザーヌスは、対立するもの同士を極限まで追い込
んでいくと、両者は一致してしまうと考えたってこと?」
『そのとおりです』
 それじゃ、アルデベルチ。 
 

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