登場人物紹介 
      『呟き尾形』:講師・・・のはず 
      クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず 
      「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。 
      《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒 
      【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師 
      ※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人
       
                  
      ★★★★ 
      「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」 
       こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。 
      《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》 
      『こんにちわ。呟き尾形です』 
      「前回は、マキャベリのあゆみだったけれど、マキャベリは 
      どんな哲学をもっていたの?」 
      『それでは、マキャベリのもっていた理論についてお話 
      しましょう。マキャベリは、フォルトゥーナとヴィルトゥ 
      という概念を用いました』 
      《フルートとビオラ?・・・(;¬_¬) 
       マキャベリは音楽家だったのか(ΦωΦ)》 
       フルートじゃなくて、フォルトゥーナ。運命って意味だね。 
       ビオラじゃなくてヴィルトゥ、技量ってところかな。 
       めぐたん。 
      「運命と技量ってどう関係があるの?」 
      『マキャベリは、国家のあるじたる君主には、フォルトゥーナ、 
      運命を引き寄せるためには、それだけの、ヴィルトゥ、技量が 
      必要だと主張しました』 
      「それって、当たり前のことに聞こえるんだけど」 
      『現代においてはそうかもしれませんが、マキャベリの生きていた 
      時代である中世のせかいでは、国家を政治的な観点で議論される 
      ことは稀でした』 
      《国といえば政治じゃないのか?ε-(( ̄、 ̄A)フゥ−》 
      『中世の議リスト今日の世界では、国家とは神の遺志の現れで 
      あるという考えが根付いていて、国家は神学という観点から論じ 
      られていました』 
      「なんだか、ちょっとびっくりだね」 
      『政教分離の原則をもつ国の日本で教育を受けた人には違和感を 
      感じるかもしれませんが、逆に、中世の世界では、政治と宗教は 
      非常に関係の深いものでした。 
       これまでの中世の哲学の基盤は、神学が主に語られていたよう 
      に、国家もまた同じ観点だということです。 
       そんな中、マキャベリは、神学的な見方から抜け出し、国家や 
      君主のありかたを道徳や倫理といういったことから切り離すべき 
      だと論じたのです』 
      《ふに、なんで、マキャベリはいままでと違う見方をしたの 
      だ?( ̄、 ̄?)ハテナ?》 
       一番の理由は、マキャベリの母国のイタリアの政治的な混乱が 
      あるよ。めぐたん。 
      『そうですね。混乱するイタリアにあって、国を治めるためには、 
      キリスト教的な道徳や倫理よりも、いわゆる武力がものをいわせ 
      ました。 
       ですから、マキャベリは、自国軍創設や深謀遠慮の重要性を故 
      事を引き合いに出して説いています。 
       特に、マキャヴェッリは君主論の中で、混乱するイタリアにあっ 
      て国を治めるために、理想の君主チェーザレ・ボルジアを例示し 
      て、イタリア半島統一を実現しうる君主像を論じました』 
      《おお、チェザーチーズにボルシチかぁ(-""-;)ムム・・・ 
       多国籍料理だな(@ ̄¬ ̄@)ジュルリ♪ 》   
       チェーザレ・ボルジアだよ、めぐたん。 
       イタリアルネサンス期の軍人・政治家だけど、チェーザレは 
      ユリウス・カエサルのカエサルのイタリア語の読みなんだよね。 
      「その、チェーザレ・ボルジアってどんな人だったの?」 
      『チェーザレ・ボルジアは、自らの野望の為に、父親の教皇の 
      権力を最大限に活用して、北イタリアのロマーニャ地方から、 
      トスカーナまでを侵略した軍事と政略の天才です。 
       ただ、その手段は冷酷で、南イタリアのナポリでは虐殺と 
      略奪ったり、同盟さえ反故にして侵略し、部下を殺してで自分 
      の保身をはかるなど悪名をはせています』 
      《なんだか、お手本にするには悪い人だとおもうの 
      だ(◎_◎;)》 
      『そうともいえますね。 
       ただ、キャベリは君主の権力は、けっして神の意志な 
      のではなく、君主自身のきわめて個人的な意思や行動に 
      よるものだとしたわけです。 
       当時の中世の国家の秩序の維持や外敵からの侵入を防 
      ぐために、君主は統治の技術にたけているべきだとマキャ 
      ベリは冷徹に君主論で説いたのです。 
       それじゃ、アルデベルチ。 
       
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