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呟き尾形の哲学講座 
第164回 近世哲学 デカルトのあゆみ 4

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人


★★★★
「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(*⌒〜⌒*)/》
『こんにちわ。呟き尾形です』
「デカルトのあゆみの続きかな?」
『はい。世界論の公刊を断念したデカルトですが、1637年、方
法序説を公刊します』
《ほーほー除雪?Σ(- -ノ)ノ
 フクロウが雪を除雪するのか?( -"-).。o0》
 方法序説だよ、めぐたん。
 懐疑を通じて疑う余地のない真理に到達するまでの思想形成過
程を、自伝的に述べたものだよ。
『そうですね。
 この公刊によって、デカルトは、スコラ哲学と断絶した新しい
形而上学・自然哲学の粗描することになります。
 この方法序説では冒頭に良識はこの世で最も公平に配分されて
いるものであるという文で始まっています。
 これは、思想の領域における人権宣言にも比されています。
 方法序説を皮切りに、 1641年、デカルト45歳のとき、パリで
執筆活動を続け、複数の公刊をしました。
 このころ、心身問題についてデカルトは興味を持ち始めます』
「心と体にどんな問題があるの?」
 哲学の伝統的な問題の一つで、人間の心と体の関係についての
考察だね。ムーシコス君。
『さて、デカルトの心身問題は後でふれるとして、 その後、ス
ウェーデン女王クリスティーナから招きの親書を3度受け、スウェー
デン女王のために朝5時からの講義を行ういます。
 そして デカルトは風邪をこじらせて肺炎を併発し、死去しまし
た』
「4回にわたっての紹介だったから長いように感じたけど、何歳
だったの?」
『享年53歳でした。
 デカルトは、”さあ、今度は出かけねばならぬ!という言葉が
最後の言葉だったといわれています。
 さて、デカルトといえば、我思う、ゆえに我ありという言葉で
す。哲学史上でもっとも有名な命題の1つといえるでしょう。
 これは、考える主体としての自己の精神とその存在を定式化し
ました。
 そしてこの命題は、当時の保守的思想であったスコラ哲学の教
えであるところの信仰による真理の獲得ではなく、人間の持つ自
然の光という理性を用いて真理を探求していこうとする近代哲学
の出発点を簡潔に表現しています』
 デカルトが近代哲学の父と言われる理由だね。
 シニョール呟き尾形。
『そうですね』
 それじゃ、アルデベルチ。



 
★★★


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