登場人物紹介
『呟き尾形』:講師・・・のはず
クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず
「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。
《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒
【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師
※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人
★★★
『こんにちは。呟き尾形です』 「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」
こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。 《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(v^ー゜)》
「前回でデカルトのまとめはおわったんだよね」 『はい。 今回から、スピノザについてお話したいと思います』
《回転するピザなのか?》 「ま、まさか、スピンピザ?」 スピノザだよ、めぐたん。
『スピノザは、アムステルダムの富裕なユダヤ人の貿易商の家 庭に生まれます』 《アムステルダムは知っているのだ、運河が市内を網の目のよ
うに走る水の都、アムステルダムなのだ(o=^ω^=)oキャア♪》 たまには正しいことを言うんだね、めぐたん。
アムステルダムはアムステル川の堤防という意味で、歴史の ある都市だよね。 『さて、スピノザの両親はポルトガルでのユダヤ人迫害から逃
れオランダへ移住してきました。 スピノザは、幼少の頃より学問の才能を示し、ラビとなる訓
練を受けましたが、稼業を手伝うために高等教育は受けません でした』 《ラビ?( ̄_J ̄)ラバ?》
ラビは、ユダヤ教に於いての宗教的指導者であり、学者でも あるような存在だね。めぐたん。
『ラビの訓練を受けたスピノザではありましたが、伝統から自 由な宗教観を持ち、神を自然の働きやありかた全体と同一視す
る立場から、当時のユダヤ教の信仰のありかたや聖典の扱いに 対して批判的な態度をとりました』
「それって、当時のキリスト教社会では、立場を悪くするん じゃない?」 『はい。
推測ではありますが、スピノザは、1656年7月27日にアムス テルダムのユダヤ人共同体からヘーレムという破門にされまし た』
《ほえ〜、宗教は批判もゆるさないのか(OωO; )》 宗教の本質は信仰にあるからね。それを疑うことは根本的
に問題があるってことだろうね。めぐたん。 『これも推測ですが、スピノザは、そうした批判からか、狂信
的なユダヤ人から暗殺されそうになりました』 「追放されてからはどうなったの?」 『追放後はハーグに移住し、転居を繰り返しながら執筆生活を
行い、そうした生活の中で、次第にルネサンスの哲学者デカル トの思想に傾倒しました。
そして、代表作エチカの執筆は進められていましたが、オラ ンダの政治情勢の変化などに対応して神学・政治論の執筆を優
先させ、1670年に匿名で版元も偽って神学・政治論を出版した のです』 「やっぱり、狂信的な人からの暗殺を警戒したってこと?」
『そうかもしれません。 実際、親交を結んでいたオランダ共和派の有力者、ヤン・ デ・ウィットが惨殺されるという事件もありました。この折り
には、スピノザは生涯最大の動揺を示したといわれています』 《ところで、どんな本だったのだ?( ̄ε ̄;)オホン》
『聖書の解読と解釈を目的としていました。 さて、 スピノザの汎神論は唯物論的な一元論でもあり、後
世の無神論や唯物論に強い影響を与え、または思想的準備の役 割を果たしたといわれています。
生前のスピノザ自身も、神を信仰する神学者でありながら、 無神論者のレッテルを貼られ異端視され、批判を浴びていまし た』
「追放されるくらいだものね」 『そうですね。 続きは次回ということで』 それじゃ、アルデベルチ。
★★★
前へ ・ 次へ ・
質問、感想などは
、呟き尾形の哲学講座 掲示板に書き込みしください。
|