登場人物紹介 『呟き尾形』:講師・・・のはず クニークルス:奇妙な物言うウサギ。生徒のはず 「ムーシコス」:音楽の好きな少年。生徒。 《めぐたん》:魔女ッ娘。生徒 【フォルス・テッセラ】:オチこぼれ占い師 ※各台詞は、名前を囲んでいる括弧の人
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『こんにちは。呟き尾形です』 「こんにちわ。呟き尾形の哲学講座の生徒のムーシコスです」 こんにちわ。同じく、生徒のはず・・・のクニークルスだよ。
《こんにちわ。ゲストのめぐたんなのだ(v^ー゜)》 「前回から、スピノザの哲学になったんだよね」 『はい。
スピノザの汎神論は唯物論的な一元論であることから、神を 信仰する神学者でありながら、無神論者のレッテルを貼られ 異端視されてしまいました』
《スピノザは痛かったのか?( ̄□||||!! エッ…?》 異端視だよ、めぐたん。 正統から外れているとみなされることだね。
「当時のキリスト教の正統とされる解釈とは違うってことだったら、 別に追放されることなかったんじゃない?」
『スピノザの汎神論の説得力は、当時の正しいとされるキリスト教の 聖書の解釈よりも上回ったということですね。
さて、スピノザの汎神論は唯物論的な一元論でもあり、後 世の無神論や唯物論に強い影響を与え、または思想的準備の役 割を果たしたといわれています。
生前のスピノザ自身も、神を信仰する神学者でありながら、 無神論者のレッテルを貼られ異端視され、批判を浴びていまし た』
「追放されるくらいだものね」 『そうですね。 スピノザは、プファルツ選帝侯からハイデルベルク大学教
授に招かれましたが、思索の自由が却って脅かされることを 恐れたスピノザは、これを辞退しました』 《ふに、追放されたり、異端視されたりしているのに、
大学教授に招かれるって、すごく優秀な人だったんだ なぁ(人´∀`).☆.。.:*・゚》 『そうですね。
スピノザは高い評価を受ける一方で、神学・政治論が禁 書となってしまいます。 この影響で翌1675年にエチカを完成させたものの、出版を
断念しています。 エチカは、スピノザの思想の総括と言えるでしょう。 ただ、このエチカは、執筆には15年の歳月をかけていまし
たが、生前出版されることは在りませんでした』 「それは、信仰を批判するような著書とかはだめとか、思 想の自由が妨げられていたってこと?」
『スピノザが生きている間はそうだといえますが、それよ りもスピノザは、肺の病を患っていたため、エチカを完成
させた翌年スヘーフェニンヘンで44歳の短い生涯を終えた からです』 《むむむ、美人薄命ってやつだな( -"-).。o0》 才子短命だね。
『スピノザの能力は評価されつつも、当時のキリスト教社 会にはスピノザの哲学が受け入れられなかったのは、その
遺骨はその後廃棄され墓は失われたということから読み取 れます』 「なんか、キリスト教社会で神様の批判する人へのやること って熾烈だよね」
《ところで、エチカは出版されなかったのか?(´-ω-`)。oO》 出版されていなかったら、その存在がわかるわけないで しょ。めぐたん。
『エチカは、スピノザ没後友人により1677年に刊行されて います』 「その友人も命がけだったんじゃないかなぁ」
『スピノザは、デカルトを追って、哲学を、数学を範とし て、従来の乱雑性から脱出させようとした哲学者の一人と 言われています』
《おお、デカルト(*≧ε≦*)ノ彡》 聞いたことのある哲学者の名前がでて興奮してるね、 めぐたん。
『ですから、スピノザの哲学は、デカルトの哲学の影響を 強く受けています。 スピノザは、真の論理的徹底を実現した哲学者でもあり、
幾何学的順序に従って証明した倫理学でも有名です。 スピノザの哲学は、デカルトにおける物体と精神の二
元論に対して、唯一無限である実体=神を想定し、この 神はキリスト教的人格神ではなく、自然そのものであり、
自然は、物質である。とする汎神論的一元論を唱えまし た』 「でも、キリスト教の神様って、人格があるよね」
『そうですね。だからこそ、当時のキリスト教社会は、 スピノザの哲学を異端視したわけです。 それも、スピノザの哲学は幾何学的順序にしたがって、
それこそ、理路整然と説明されたわけですから。 こうして、一種の数学的合理主義による機械的唯物論に
傾き、スピノザは、無神論として白ぞけられたが、100 年後のドイツ観念論に影響を与え他と言われています』 それじゃ、アルデベルチ。 ★★★
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