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小説を書こう!
第45回
 修辞術 空想法 現在法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★
 ボォン ジョルノ、こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
「今回は、空想法、現在法、についてだったよね」
『はい。まず、文章には時制というものがあります』
「時制?」
 時間軸、みたいなものさ。
 ひとつの時点を軸にして、その前後関係、つまり、過去・現在・
未来をあらわす動詞の変化の仕組みのことさ。ムーシコス君。
「う〜ん、つまり過去だったら”○○した”、現在だったら”○○
している”、未来だったら”○○する”みたいなものかなぁ」
『まぁ、日本語はあまり、時制を文法に組み入れていないのですが、
インドやヨーロッパの言語はそうした文法があるらしいです。
 それはさておき、空想法とは、未来の事や、過去の事を現在起こ
っているかのように書く手法です。
 どうしても、読者は過去の事、ないし未来の事になると、今一歩
リアリティーを感じられませんが、空想法により、書いている文章
を現在起こっているかのように書く事で、読者に強い臨場感を与え
られます』
「ふ〜ん、具体的にはどんな風に使うの?」
『たとえば、過去に起こった事ではあるものの、”○○だった”と
いう書き方を、”○○している”など、現在形に置き換えて書く事
です』
 でも、いつものとおり、使いすぎは逆効果なんでしょ、シニョー
ル呟き尾形。
『はい。そのとおりです。
 ですから、特に強い印象を与えたいところだけを空想法を使えば、
他の文章と比較でき、より強い臨場感を読者に与えられると期待で
きます。
 また、未来のこと、つまり、予測や推測をあえて現在起こってい
るように書く事も、文章に臨場感を与えます』
「予想とかは、どことなく、ウソっぽさがあるけど、現在起こって
いるように書かれていると、なぜか説得力があるものね」
 空想法は、過去あるいは未来の事を現在の事と見立てて書く技法
だってことはわかった。
 じゃぁ、現在法はどうなの?
『現在法は、空想法という大きな枠組みの中のひとつということで
す』
「え? どういうこと?」
『つまり、過去のことを現在の事として置き換えて書く技法を指し
て現在法ということになります』
 あ、そうなんだ。
『はい。ですから、空想法も現在法も効果、使うときの留意点は同
じです』
「というと、どういうこと?」
『まず現在法(空想法)の効果は、生き生きとした文章を書く上で
効果的な方法であり、読者にある種のインパクトをあたえます。
 しかし、それは、文章の流れを止め、緊迫感を高めるという効果
があるだけに、必要以上に使われると妙にギクシャクした文章にな
り、読者が焦点を定めることができずに、混乱してしまうというデ
メリットも存在します』
 アクセントはあくまでアクセントであって、重要な部分にだけ使
うようにしよう。
 ということだね。シニョール呟き尾形。
『はい。そのとおりです』 
 さて、とりあえず、紹介する修辞法は、
 ・疑問法、倒置法
 ・省略法、断除法
 ・誇張法、矛盾語法
 ・緩叙法、えん曲法
 ・形容語句法、美称法
 ・警句法、音韻法
 と、あります。
 それじゃぁ、アルデベルチ





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