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小説を書こう!
第57回
 比喩について E 堤喩 1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★
 ボォン ジョルノ、こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
『堤喩とは全体を部分で、あるいは逆に部分を全体で置き換えて表
現する表現方法といいます。
 また、シネクドキとも言われます』
《ほよよ〜、しねくどきってなんか変なの(゜ロ゜ノ)ノヘンナノー》
「たしかにあまり聞かない言葉だよね」
 ともあれ、堤喩という意味だよ。めぐたんに、ムーシコス君。
『そうですね。
 さて、堤喩には、大きく分けて二つの堤喩があります。
 一つ目は、類概念で個物を表する。類でもって種を表す言い方で、
”類の提喩”ないし、”特殊化の提喩”というものがあります』
「えっと、全体を部分を言い表す比喩ということだよね
『はい。
 たとえば、”花見”の”花”は”桜”をさします』
 ”花”は”桜”以外にあるのに、”花見”といえば、桜の花を見な
がら宴会であるというのは、日本人であれば共通の認識が得られる
ような喩えが成立するわけだね。
『そうですね。
 ”花”大きいカテゴリーの中なのに、そのカテゴリーの中の一つの
ものに喩えられるということですね』
《じゃぁ、二つ目は何なのだ?》
『二つ目は、個物=種でもって類概念を表す言い方です。
 ”種の提喩”あるいは、”一般化の提喩”といわれます。
 たとえば、昼食のことを”ご飯”といいますが、”ご飯”で、麺類
の”ソバ”や”スパゲッティ”のことをさすたりする比喩です』
 つまりは、「提喩」はカテゴリー間のでの言葉の置きかえ。
 ということだね、シニョール呟き尾形。
『はい。そのとおりです
 全体、つまり、上位のカテゴリー(類)を、部分、つまり、下位の
カテゴリー(種)で表したりする場合と、逆に部分、つまり、下位の
カテゴリー(種)を、全体、つまり、上位のカテゴリー(類)に置き
換えたりする場合のこの二つの比喩が、”提喩”ということになりま
す』
《う〜ん(@○〜○@)ウーン
 難しいのだ〜( ̄ε ̄;)》
 いいかえれば、”提喩”には一般化と特殊化の働きがあるってこ
とだね。
 一般化のほうは”全体をひとつにまとめること”であり、特殊化の
ほうは”具体例を挙げること”にあたるわけさ。
「要するに、分類されているカテゴリーの段階を変えているってこと
だね」
『そうですね。
 提喩を一言でいえば、類と種の関係に基づくレトリックだといえ
るでしょう。
 もっとも、古代から現代に至るまで、
 提喩とは何か?
 暗喩とは違うのか?
 という問題提起がなされました』
《あ、そういえばd(ー。ー)
 暗喩もなんか似たようなもののような気がするのだ》
『では、暗喩と堤喩の違いについては次回にやってみましょう』
 それじゃぁ、アルデベルチ








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