こんにちわ。呟き尾形です。
【緊急インタビュー】トレンドマイクロに聞く「いったい何を間違えてしまったのか」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NPC/NEWS/20050623/163283/
という記事があります。
正直なところ、私は、ウィルスパターンファイルが、なぜ不具合をおこしたのか、分かっていませんでした。
そして、どうやら、ウィルスパターンファイルは、単なるデータではなく、単純とはいえ、プログラムらしいということはインターネットを通じて知る事ができました。
それにしても、なぜ、ウィルスパターンファイルなのに、プログラムが含まれるのかずっと疑問でした。
その疑問に応えてくれるのが上記の記事でした。
どうも、「ボット」と呼ばれるものがあるそうです。
ボットとは、外部からの命令で動き出す悪意のプログラムだそうです。
その悪意のプログラムは、外部からの命令によって、スパムメールを送信したり、Webサイトに攻撃を仕掛けたりする厄介な存在です。
この、「ボット」を見つけ出すためには、どうしても、従来のパターンファイルではできないそうで、圧縮されたボットを検知するために、特殊な圧縮形式を判別するプログラムが必要になったそうです。
にもかかわらず、トレンドマイクロ社は、このプログラムのテストを軽視してしまっていたようです。
その結果が、4月23日にあるような事件が発生にいたったわけです。
さて、プログラムのテストにおいて、絶対やってはいけないことがあります。
「思い込みによる意思決定」と「テストケース漏れ」です。
これは、テストの基本中の基本です。
たとえば、戸締りのチェックをイメージしてください。
普通は、戸締りのチェックをするためには、事前に戸締りする場所は知っているはずです。そして、戸締りを確認するとき、「きちんと戸締りできているか目で見たり、動かして」確認してはじめて、戸締り確認できたといえます。
「思い込みによる意思決定」とは、実際に戸締りしたかどうか確認することなく、いつもは戸締りしているから、「戸締りできているはず」という思い込みで決め付けることです。
「テストケース漏れ」とは、戸締りするべき場所を忘れることです。
本来は、玄関と勝手口、それと窓を戸締りするべきなのに、窓の戸締り確認をスッカリわすれるということです。
トレンドマイクロ社は、それをした。
ということです。
そして、戸締りにおいて、時間がないから戸締りの確認を怠るというのは、理由にはなりません。これが、自分の部屋ないし自分の家ならまだしも、他人の部屋ないし、家だったらどうでしょう?
単なる怠慢です。
同様に、ウィルスパターンファイルも、緊急に対処しなければならないからといって、プログラムがあるのにもかかわらず、「思い込みによる意思決定」と「テストケース漏れ」をすることは理由になりません。
さらにいえば、それによって、2重、3重のトラブルが発生するのが「思い込みによる意思決定」と「テストケース漏れ」です。
テストは、プログラムが正常に動くことを確認すると同時に、事前にプログラムの不具合を発見するという目的があるのです。
この目的を達成するためには、プログラムにおいて、考えられうるケースを想定しテストしなければいけません。
もちろん、特殊なケースであれば、たしかに想定外を理由にできなくはありません。
が、しかし、4月23日の事件に復旧窓口利用したユーザーは、トレンドマイクロ社が出した数値では、28,300件/350万ユーザ(2005年5月9 日〜2005年6月15日までの総計)というわけですから、この規模の大きさからすれば、特殊なケースではないことは、明白であり、想定できないこと事態が、怠慢かつ無責任さを目立たせます。
そして、事件はあきらかに、「思い込みによる意思決定」と「テストケース漏れ」という
無責任な怠慢によって、
必然的に起こった事件だといえます。
つまり、事件は怠慢によって、起こるべくして起こった。
といえるわけです。
続く・・・
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★★★
このコーナーは、実際に呟き尾形の体験をもとに、可能な限り事実を再現したものです。
とくに、トレンドマイクロ社の不誠実な態度と言動の不一致振りを記事にしました。
そのやり取りがどのようなものであったか、サイト上で公開する旨は、トレンドマイクロ社のサポート部門の責任者より、サイト上の公開は、私に一任するとの回答をいただきましたので、こちらに公開することにします。
また、6月8日現在、電話でお話をした内容は、サイト上で公開するといったらトレンドマイクロ社から「はい」との返事がありました。
この記事の更新情報は、トレンドマイクロ社のサポートセンター、営業所などのメールアドレス宛に定期的につたえてありますが、なんら返事はありません。
質問、感想などは、白い時計塔のある村の掲示板などに書き込みしください。
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